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僕は、君のヒーローになる。  作者: ブラックキャット
テゼルト編
98/121

聡明な老人と若き騎士達。

 テゼルト軍本拠地の宿屋の部屋からキーボードを

 叩く音が響き渡った。


「灯台もと暗しね...ホークアイのアジトがこんな所にあるなんて...」

  パソコンの画面にはテゼルトの地図が映されていた。

「燃やすか、直接殺すか」

  パソコンに向かうアリエッタは不気味に微笑んだ。


「アリエッタ!!大変だ」

  バンっと勢いよくドアが開いてそこにはゼロスがいた。


「どうしたの?」

  アリエッタは不機嫌そうに振り向いた。


「ここが陥落しそうだ。ホークアイのヤツらのせいで...」

 ゼロスの言葉を聞いてもアリエッタは微動だにしなかった。


「そうなの...テゼルト軍は舐めきったみたいだね

 腐敗して穢れた組織だったから仕方ないね。」

  アリエッタは立ち上がり武器が入った鞄を持ち上げた。


「それはそうだがジョン首相が死んだ。表向きはホークアイが殺した事にするが

 ハクさんが殺したんだ」 ゼロスは真摯な目でアリエッタを見つめた。


「それさぁ愚策じゃないもう信じないでしょ。民は政府側の言うことなんて...」

  アリエッタの言葉にゼロスは眉間に皺を寄せた。


「驚かないのか?ハクさんがジョン首相を殺したんだぞ。何かあるに違いない」


「失望しただけでしょ。ホワイトキング帝国にとってテゼルトは駒のひとつに

 過ぎない。ジョン首相は駒の役目を果たさなかった。

 ホークアイはあたし達で壊すしかないよ」

 アリエッタは冷静に淡々とそう述べた。


「まぁそうだな。見つけたのか?ホークアイのアジト...」


「うん、見つけたよ。行こっかゼロス」

  アリエッタの問いにゼロスは頷いた。



 ***************


  「ロンディ首相、ヒルアを助け出しました。後は合流してアジトに帰ります」

  携帯式の端末を介して会話を交わしていた。


「そうか、それは良かった。」


「後、ジョン首相がハクに刺されトドメはマオくんが...」


「2人に失望されたんだろうな。最後まで可哀想な男だ。テゼルトは帝国に

 乗っ取られるだろうな」


「そうですね...油断しないでくださいね。ロンディ首相、ホークアイのアジトが

 いつ狙われるか分からないので...」


「あぁ...分かってる」

  ロンディ首相が背後から肩を叩かれた。


「おい、ロンディ首相」と声が聞こえ振り向くとペッパー首相が居た。


  「何かあったか?」

 

「フェルトが仕掛けた落とし穴に引っかかった奴らがいる。アリエッタと

 ゼロスだ。」


「2人とも帝国騎士団の幹部ですね。ロンディ首相、行った方がいいですよ。

 あたし達の方は大丈夫なので...」


「あぁ...わかった。じゃあな、ジスタ」

  通話が切れて端末の電源を消した。


「フェルトが面白半分に作った落とし穴に引っ掛かっる人間が居るとは...」

  地下室を出るとペッパー首相と一緒にテゼルト森に向かった。


  「来たか、ロンディ、ペッパー首相」

  テゼルト森に着くとフェルトは後ろに腕を組んで待っていた。


「遅くなって済まないフェルト」

  ロンディ首相は見下ろすと地面には巨大な落とし穴に男女が立ち尽くしていた。

  恐らくアリエッタとゼロスだろう。


「フェルト、この2人をどうするつもりなんだ?」


  「落とし穴の中心に青い宝石が見えないか?」

  フェルトにそう聞かれるとロンディ首相は青い宝石を不思議そうに見つめた。


「それがなんだフェルト...」


「ペッパー首相と共同で作った魔力制御装置だ。一時的にこの空間に居るものは

 魔力が弱まる」

 

  「魔力が弱まったらどうなるんだ?」


「それを今から試すんだ。」

  フェルトはアリエッタとゼロスに向かって矢を放った。


  「何をするんだよ!!」

  ゼロスは魔法で防御結界を発生させたが矢に防御結界が壊され間一髪で避けた。


「実験成功みたいだな。フェルト」

  ペッパー首相とフェルトは頷き合っていた。


  「魔法の精度が下がるのか」

  ロンディ首相はあまりの凄さに圧倒されていた。


  「そうだ。」とフェルトは満足そうにしていた。


  「舐めないでよ!」とアリエッタとゼロスは飛行魔法で穴から脱出し

 杖を振った。


「さっきもロンディが言ってただろう精度が下がるといつまで飛べるんだろうな」フェルトは挑発的な目で睨んだ。


「帝国騎士団はそんなのものともしないわ。まさかねロンディ首相の側近に

 千武族が居ると思わなかったよ」


  「だからどうした?」


  「ロンディ首相、知らないなら教えてあげる。千武族が歩んできた道は

 人の死体と魔法に嫉妬して腐敗して血に染められてる」

  アリエッタの言葉にフェルトは狂った笑い声を上げた。


「反千武族教育が徹底してるみたいだな。ほんと素晴らしいものだが

 それは白魔王が歩んだ道だ。黒魔王に嫉妬して白魔王は闇に堕ちた」


「白魔王様は闇なんかに落とされない。強い人よ」


  「そうか。白魔王は素晴らしい部下を持ったな」

  ペッパー首相は不気味に微笑んだ。


  「いいことを教えあげる。ここはもうすぐで火の海になるホークアイは

 もう無くなるよ」

   

  「誰が炎魔法を放つんだ?それともここに爆弾を落とすのか」

  ペッパー首相は火花が散ったような目で見上げた。


「遅かれ早かれここは業火に包まれる。それは間違いない」

 ゼロスはアリエッタを引き連れ転移魔法で去った。


  「さっきから精度が下がると言ったのにどこに飛ばされるか分からんぞ」

  ペッパー首相は呆れてため息をした。


「奴らはここだけじゃない。テゼルト全体を火の海にするつもりだ。

 ジョン首相の行いのせいで反政府一色だ」

 ロンディ首相の言葉に同調するようにペッパー首相は頷いた。


  「それもそうだな。早急に我が国に退避するぞ」

 

  「ブルーメンヘッドも受け入れるつもりだ。」

  ロンディ首相達は地下室に戻り準備を進めていた。


  **************


  真っ暗でコウモリの鳴き声がうるさく腐敗した匂いが漂っていた。


「ここはどこなの!」

 アリエッタはゼロスに連れられ転移魔法の末たどり着いたのは未知の洞窟

だった。

  携帯式端末の位置情報にはテゼルトと示されていたがこの国のどこか

 分からない。


  奴らは魔法の精度が下がると言っていたがやっと意味が分かりアリエッタ達は

血の気が引いた。


 次回に続く。



 



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