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僕は、君のヒーローになる。  作者: ブラックキャット
テゼルト編
95/121

金髪少女の覚醒

  ヒルアは白魔王に数時間に渡って鞭で叩かれていた。体は傷だらけで血が滴っている。

「あ〜もう飽きたわ。ハク、野郎共をここに連れて来て...」

 白魔王はため息を吐きながら地べたに座っていた。

「連れてきてどうするつもりですか?」

 

「ここの奴らは植えてるでしょ。意味わかるわよね」

 白魔王に睨まれハクは頷いた。


「分かりました白魔王様」

  ハクは会釈して牢屋を後にした。


「ねぇあなたは10年前の事おぼえてる?」

  白魔王はヒルアの顎を掴んだ。


「ほとんど覚えてないわ...」

  ヒルアの目に輝きは無く声も微かだった。


「そう。悲しいわ覚えてないなんて...」

  突如、白魔王の目付きが変わりそれは邪悪そのものだった。

 

「な、何するつもりなの?」

  白魔王はヒルアの服に手をかけた。


「そろそろ来る頃でしょ...飢えた獣が」

  白魔王は不敵に笑い服を破いた。

 

「ただいま戻りました。ハクです。」

  ハクはドアを開け背後には男2人を連れてきていた。


「帰ってきたのね...もっと大勢連れてきたらよかったのに」

  白魔王に脱がされヒルアは下着だけとなっていた。吊るされていた紐からは

 解き放たれたが手錠を施された。


  「貴方、10年前の事は覚えてないって言ってたわね。あたしに何したか思い出させてあげるわ最高の苦しみでね...」

  白魔王が指を鳴らすと男達は興奮して吐息を漏らしていた。


「久しぶりに女を抱けるなんて白魔王様をおかげだな」

 右の男はベルトをカチャカチャと鳴らし舌なめずりをしていた。


  「しかもいい体してるじゃねぇか。思い存分、快楽を味わせてやるか」

  左の男はヒルアを押し倒して体を舐め回すようにて見ていた。


 ***************


  血を沸騰させたような腐敗した匂いと乾いた空気が漂っていた。

  10年前のあの日、ヒルアは母と父は家に放り出され兵士に杖を向けられた。

  ヒルアの父はものともせず近くにあった木の棒を片手剣に変化させ兵士を

 1人殺した。

 周りの兵士達は隙を狙ってヒルアを捕まえた。


「俺達に手を出せばこの娘を奴隷にして一生痛めつけて俺達の好き放題にさせてもらう。」


  兵士の1人はヒルアの顔にナイフを擦り付けた。

  ヒルアの父と母は崩れ落ちて兵士達にいたぶられていたが叫ぶことは無かった。

  ヒルアは耐えきれず唇を噛み締めた。

「剣山」と覚えたての言霊術を唱え周囲の兵士を無数の剣の山で刺した。

  ヒルアは解放されたが両親は変わり果てた姿をしていた。傷だらけで血が滴り

 声も掠れていた。

「ヒルア、強くなったな。いつ間にか逞しくなって父親として嬉しいよ」

  ヒルアの父親は残った精一杯の力でヒルアを抱き締めた。


「貴方は綺麗な目をしているわ。その目でちゃんと世界を見て自分を信じて生きていけばきっと大丈夫よ」

  ヒルアの母親はヒルアの手を掴んで微笑んだ。


  「綺麗事ばっかりで寒気がするわね。ヒルダとアレックス」

 白魔王はゆっくりとした足取りでこちらに駆け寄った。


「やっぱりお前の仕業だったのか。そんなに黒魔王様が憎いか」

  ヒルアの父親は立ち上がり白魔王の杖を掴んだ。

「憎いわだから近しい貴方達が居る所を狙ったの。同族を殺したのは貴方達みたいなものね。」


「ヒルダ、行くぞ」

 ヒルアの父親は落ちていた片手剣を拾い上げ華麗な剣さばきを見せた。


棘枝(とげえ)」ヒルアの母親は頷き、白魔王を刺々しい枝で縛り上げた。


「こんなつまらない術と剣さばきであたしを倒せると思っているのかしら。

 スターブレード···」

  呟くように唱えた魔法は星が降るように剣は落とされヒルアの両親は娘を

庇うように抱き絞めた。

 

「ほんと出来損ないね」

  ヒルアは両親の返り血を浴びて血だらけになっていた。そんなヒルアを白魔王は見下ろしていた。


「ねぇあたしのお父さんとお母さんを殺したのは貴方なの?」

 白魔王はヒルアにそう尋ねられ頷いた。

  「そうね。だから何なの?」

 

  「そうなんだ。じゃあ一緒に連れて行ってあげるね」

  ヒルアは虚ろな目をして立ち上がった。


「何を言ってるの?」白魔王は眉間に皺を寄せていた。

雷糸(ライト)」ヒルアが唱えた言霊術は白魔王を猛烈な電流を纏わせた糸で縛り上げた。

 

  「くっ!?」白魔王の体は激しい痺れに襲われ痙攣を起こしていた。

  「巨剣」と蹲った白魔王に巨大な剣を突き刺した。

  白魔王の血が溢れヒルアは満足そうに笑っていた。

  「これで天国で暮らせるね。でもお姉さんは悪いことをしたから地獄かな」

  ヒルアは白魔王に銃口を向けられていたがその場で倒れ込んでしまった所を叔母のノアールが駆けつけヒルアを抱き抱えた。

白魔王はノアールに銃を向けて放つが避けられてしまう。

「白魔王、黒魔王に近しい人間を殺したって世界は変わらない。あんたが侵した罪は消えない。禁忌を犯したのだから...」

  ノアールは白魔王にそう呟くと戦場を後にした。




  ***************

  ヒルアは男達に押し倒され体を舐め回された。

  吐き気をするような不快感が襲った。


雷糸(ライト)」部屋の全域に電流を纏った糸が張り巡らされ男達は痙攣を起こして

倒れ込んだ。周囲にいた白魔王とハクも床に蹲っていた。

「思い出したのねヒルア·ダルク」

 

  「あなたのおかげで思い出せたわ。ありがとう」

  ヒルアは立ち上がり白魔王を見下ろしていた。

  中は静けさか立ち込めていたが周囲は銃や魔法の呪文の音で騒がしくヒルアは

ドアを開けようとしていた。


  「ヒルア!助けに来たぞ」

  ドアは開けられ誰かの手がヒルアの手を掴んだ。


  「ユージン、助けに来てくれたの?」

  ヒルアは驚きを見せたがユージンは何故か照れていた。

「ヒルア...とりあえず服を着てくれ」

  ユージンは落ちていた服を拾い上げヒルアに渡した。


  「んっ?いやぁぁぁぁ変態!!」

  ヒルアは叫びながらユージンを平手打ちした。


  「俺、なんもしてないぞ!」

  ユージンの頬は赤く染っていて痛みが激しく走った。


  次回に続く

 

 


 

 

 




 

 





 









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