表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は、君のヒーローになる。  作者: ブラックキャット
テゼルト編
92/121

冷酷な忠実なる騎士

  血が滾ってアリエッタは血を求めたが誰もそれに答えてくれなかった。

 ただ怯え後ずさりするだけだったが目の前にいるヒルアは違った。

  血に濡れた杖を見ても恐怖もせずただじっと見つめるだけだった。

「ファイアブレス」

 アリエッタがそう唱えると螺旋状の炎が現れヒルアを包み込んだ。

「水龍弾」目を瞑り龍が思い浮かんで水を吹き出していた。

「炎が消えた?」ヒルアはアリエッタの魔法をものともせず無傷だった。

「あたしを殺しても何もならないよ。」

「そうかな...私が貴方を白魔王様に差し出せばどうなるかしら」

「殺されるだろうね。あたしはあなた達にとって虐殺者だから...」

  アリエッタはクスリと笑い声が上げた

「貴方達にとって?みんなでしょ。同族を殺しておいて何を言ってるの」

  「あたしは殺してない。何度言えばわかるの?あたしは10年前8歳だった。」

  囁くようにアリエッタは魔法を唱えた。

「ポイズンスモーク」

 森中に毒煙が漂いヒルアは息を止めたそして解毒剤を払い撒いた。

「何したの?」

「解毒剤をばらまいたの。この毒は体が痙攣するけど致命傷になるようなものじゃない」ヒルアは毒針を投げてアリエッタの首に刺した。

「へ〜詳しいんだね意識が遠のいてきちゃった。

 ねぇいい加減出てきたらどうなの?」

  アリエッタは崩れ落ちて目の前が虚ろになった。

「バレちゃったか〜アリエッタ、抜け駆けするなよ」

  その男は木の影から姿を現してヒルアに囁いた。

「捕まえた虐殺者さん」

  ヒルアは男の首筋に毒針を擦り付けた。

  「不要に近づかないでよ!チャンスを無駄にするつもり?」

「わかってるよ殺さずに連れてくればいいんだろ。簡単だよ」

 ヒルアは男に後ろから抱きしめられ思い切り股間を蹴った。

「痛っ!!!」男は崩れ落ちて痛みに悶えていた。

「ほんと馬鹿だね。あなたの戦い面白かったよでも決着は今日じゃない。

 じゃあね...」アリエッタと男は姿を消した。

「ホントなんだったの...」


 **************

  「襲われた!?」帰ってきたヒルアを迎えたのはユージンだった。

「ちょっと散歩してたら魔法使い2人に襲われた」

「相手は誰だか分かるか?」

「アリエッタっていう人でもう1人は知らない」

  地下室のソファにユージンはもたれ込んだ。

「アリエッタは帝国騎士団の1人だ。男の特徴はなんだ?」

「金髪で高身長で目がつり目だった。誰か知ってるの?」

  「ゼロスだ...あいつめっさキザで虫唾が走るんだよ」

  ユージンは頭を抱え俯いていた。

「しばらくは動けないと思うから大丈夫だと思うけど」

「何したんだよ」

「抱きしめられたから毒針刺して股間を蹴った」

「抱きしめられた!?あいつ...」ユージンは爪を噛んで何故か悔しがっていた。

「ヒルア、これから狙われるかもな。奴らを動けなくするしかねぇな」

「いい話だユージンとヒルア」ペッパー首相がドアを開けた。

「何?\なんだ?」


 **************

  「逃げられた?何の為にお前らに頼んだと思ったんだ」

 ジョン首相は帰ってきたアリエッタ達に怒号を飛ばしていた。

「そんなに怒らないでよ相手が悪いよ。彼女をおびきだす方法を考えようよ」

 アリエッタは座り込んで部下に解毒剤を打ってもらっていた。

「ジョン首相、白魔王様に反政府組織を消すように言われてなかったか?」

「だからホークアイを消す為にうちの兵器を使うつもりだ」

 ゼロスは解毒剤を打たれ毒による痙攣は治まり体を自由に動かせるように

 なっていた。

「それはどうだろうな...ホークアイがこのまま何もしないと思えない。ブルーメンヘッドを組んだんだなにか考えがあるはずだ」

  何気にテレビを付けていたら緊急速報とベルが鳴った。「何か仕掛けたのか?ジョン首相」

  ジョン首相は首を振って「知らない」と言っていた。

  テレビに移された映像はテゼルト国軍がある村に突入して村人相手に杖を向け

 逆らう者は殺していた。そして村を業火で焼き尽くした。

「ねぇこれまずいんじゃないの?たださえデモが激化してるのに余計に燃え上がるよね」アリエッタは立ち上がり目の前の映像に圧倒されていた。

「まぁ事実だし仕方ねぇだろ...ジョン首相、村に監視カメラ仕掛けたのかよ趣味

 悪いな」

「仕掛けてない!誰の仕業だ」

  ジョン首相はテレビを揺らすが映像は途絶えることなく国民に親しまれていた

 マリィが殺される姿が映し出された。

「どういう事だ!なんでこんなのが...」

  ジョン首相は驚いて後退りしていた。

「ジョン首相、殺すんだったら隠れてしないと派手だったんじゃないの。これは

 やばいね」

  アリエッタはドアを開けた。

「どこに行くつもりだ?」ジョン首相はアリエッタの肩を掴んだ

「テゼルトの監視システムを使ってホークアイを潰すに決まってるでしょ。そこにあの虐殺者が居れば最高」アリエッタは血に濡れた杖を撫でた。

  「虐殺者は白魔王様に差し出せよ。」

「分かってるよあの虐殺者が苦しんでる姿が見たいもん」

 アリエッタはゼロスと連れて首脳官邸を後にした。


  **************

  白魔王は黒魔王の顔を思い浮かぶ度に頭が痙攣して吐き気を覚えた。

 10年前、金髪の少女に電流を浴びせられ生死をさまよった。

 今でもあの痛みと黒魔王を似た匂いを思い出させる。

  電気が体中に走って痙攣を起こして体が動かない。

「ヒルア·ダルクを殺したい。ハク...」

  白髪の騎士は静かに頷いて風のように去っていた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ