冷酷非道の騎士
遅れてばっかりですみません(´•̥﹏•̥`)
試験勉強と仕事で書く暇なくて
ホントは、書きたいだけども!!
お願いしますから!
ご愛読よろしくお願いします!!!
市場に彼らは、来ていた。そこは、賑わいを見せ、平日なのだが人がいっぱい、押し寄せている。
「 なんでこうも多いのかな」
ラブリーは、人に埋もれそうになりながらも、掻き分けて、歩いていた。
「 さぁ、俺に聞かれても分かりませんよ」
ジスタは、呆れたようにそう呟いた。ヒルアは、2人と中々、打ち解けられず、黙々と歩くしかなかった。
「 ヒルアちゃん。何か聞きたい事とかないの?」
「 あのさ、さっきなんで子供とあたしを逃がしたの?」
ヒルアは、生唾を飲み込んで、勇気を振り絞って、そう言った。
「 社会的に子供が死ぬからだよ。ねぇ、ヒルアちゃん。あたしは、独裁政治を悪いなんて思わない。世界が良くなるなら、悪い独裁は、人を闇に貶める。あの人が
子供にしようとしたことは、そういう事だったの」
「 だから、仲裁に入ったんでしょ?あなたは、世間を知らなすぎる。逃げてばっかりで立ち向かう
気もなかったんですか?」呆れ混じりにジスタは、そう言った。
「 言い過ぎだよ!ジスタ何も知らない人間が何言ってるの」
ラブリーは、何度もジスタの足を踏んで、彼は、苦痛の表情を浮かべている。
「 ラブリー。いいから、本当にそうだったから。叔母ちゃんの事を気にして今まで出来なかったの」
ヒルアは、首を横に振り、切なそうに俯いていた。
「そっか。ヒルアは、分かってるの?村を焼け野原した奴を──」
ラブリーは、神妙な面持ちで彼女を見つめた。
「 あの日の事は、記憶にないの。それ以前の事は、覚えているんだけどね」
彼女は、思い出してみるが記憶の鍵は、硬く、頑丈だった。
「 記憶操作の魔法の仕業かもしれませんね」
ジスタの顔が一気に険しくなり、そう考えを話していた。
「 勝手な事を言わないの!もう。ヒルアちゃん、ごめんね」
ラブリーは、再び、ジスタの足を踏んでいた。
「 大丈夫だから!あたしは、」
ヒルアが必死に止めるとラブリーは、呆れた様子で踏むのをやめていた。
突然、街人以外の足音が聞こえた。
目の前には、冷酷な瞳でラブリー達を睨んでいた。
「 どっかで見たことあると思ったら、ラブリーさんとジスタさんじゃないですか。裏切り者がどうしてここにいるんですか?」
男が微笑んで、ゆらりとこちらに駆け寄ってきた。
ヒルアは、この険悪な空気が感じ取り、怪訝な表情をしていた。
「 それは、あたし達の勝手だよね?もう君の手下じゃないし、それともストーカ
なの?」ラブリーの声が怒りに混じった冷たい吐息を吐いた。
男は、それを嘲笑うかのようにこう言った。
「 あなたをストーカするようなマニアックな男は、いないでしょ、笑わせますね。冗談でもやめてくださいよ。あたしは、白魔王様に忠誠を誓っているんです。
その方に逆らった貴方達に敵意しかない」
この男の背後には、黒くて、不気味で底が見えない闇が現れた。
決して幻なんかじゃないとヒルアは感じていた。
「 まぁまぁ、逆らった事よりハクさんがした事は、外道で残酷なものだった。
俺は、国際ギルド局の闇を暴くつもりだったけど、それを揉み消したのは、あなたでしょ」
ジスタは、動じず、淡々としていたが確実に火花は、散らしている。
「 さて、何のことでしょうか?国家組織に闇なんてないですよ。あるのは、
白魔王様の光だけ···。」
「 いつまで、自由行動してるつもりなの?ハク。行くわよ」
遠くの方で白魔王の声が聞こえた。彼らに頭だけを下げて、男は、あちらに
駆け寄って行った。
「 嫌な奴だね、相変わらずだよね」ラブリーがため息を漏らした。
「さっきの人、白魔王の護衛役の人かな?」ヒルアがそう言うとラブリーは、
頷いた。
「まぁそうだね。ジスタ君、あれ持ってる?」
「あれってなんですか?分からないですよ」
ラブリーの問いかけに首を傾げていた。
「 黒白戦争の本だよ!いつも持ってるでしょ!」
ラブリーは、またジスタの足を踏んでいた。流石に踏まれてる本人も痛そうだ。
「 暴力的な女の子は、嫌われますよ。ヒルア、これ貸しますから読んでくださいね」ジスタから真っ黒い本を渡され、鞄に閉まった。
「あ、ありがとう。ジスタ、大丈夫?」
ジスタの背後から、足の踝の部分を蹴られている。
「いつもの事なんて大丈夫ですよ。じゃあ今日は、ここで解散しましょう。
ゆっくり、休んでくださいね」ジスタは、偽りと思える笑顔で手を振っていた。
まぁ喧嘩する程、仲がいい。そういう事だろうとヒルアは、そう思っていた。
****
家に帰った後、一つだけ灯りをつけ、自室で本を読んでいた。
100年前、この世界そのものが出来てない。それは、王が居なかったからだ。
そんなある日、空から、光と闇に覆われた何者達が降り立ってきた。その者達は
神に命じられていた。この世界を発展させ、多くの生命を増やせと...。
神の手下の1人である白魔王は、光の使者で強い魔力の持ち主だった。
一方、闇の使者は、黒魔王は、魔力など一切備わっておらず、武器を変化させたり、自由に操ることが出来る。(現代で言うと千武族)
そして黒魔王は、人々に戦いと間違った歴史を教えてきた。さらに洗脳していき自らの操り人形を増やしていったが近親者達からは、嫌悪感を覚えられていた。
一方、白魔王は、どの人からも親しまれ、魔法と勉学を教え、人々に豊かさを
与えていた。そんな白魔王に嫉妬した黒魔王は、どちらが王になるか戦争で決めようと白魔王に迫った。
戦いを好まない白魔王は、黒魔王の誘いを断わるが強引に女、子供を人質に取った。白魔王は、無理矢理、戦争に巻き込まれる形となった。黒魔王は、白魔王に
こう言った。
「 戦争にお前が勝てたら女、子供は、取り戻せるしお前は、王になれる。いい話だろう。負けたら、女、子供それどころか、お前の取り巻き全員、皆殺しだ。」
黒魔王は、虎視眈々と民を恐怖に貶しいれた。
その一方で白魔王は、平和を守る為、黒魔王に立ち向かう事を決意した。
そして白魔王は、家族を取り戻そうと民を奮い立たせ、多数の犠牲者を生んだが、白魔王は、勝利をおさめた。
そして白魔王がおかげで民の希望が頂点に達した時、光は新たな力に目覚め
黒魔王を倒し世界に平和が戻った。そして現代に至る。
経済、技術共に発展してきたが、この豊かな生活は、白魔王の偉大な功績が
あってこそのだ。我々は、感謝しなきゃいけない。
平和な世界を作ってくれてありがとう。END
この本を読んで、ヒルアは、こう思った。平和な世界ならテロなんかそもそも
起こらない。本当だとは、思えない。こんなにも心がザワザワするのだろうか
気持ちが悪い。
「不快」と呟き、唾を飲み込んで、眠りについた。
次回に続く。