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僕は、君のヒーローになる。  作者: ブラックキャット
ブルーメンヘッド編
73/121

言葉は人を変えられるのならそれに賭けるしか無い。

 フェルトは決死の覚悟で会見に望んでいた。その姿をパトラとケンは真剣に

 見守っていた。会見会場は首脳官邸のホールで行われていた。

 ほんの数時間前...フェルトと彼らは首相の書斎をあさっていた。

  同盟の誓約書を探していたからだ。

  タンスを引き出すとUSBと誓約書の書類があった。

「あったわ!フェルトさん」パトラからフェルトは受け取り頷いた。

「これがあれば大丈夫だ。そのUSBはなんだ?」

  フェルトはUSBについていたスイッチを押すとムービーが流れそこには

 ロンディ首相が映し出されていた。

「首相に就任してまだ1ヶ月で覚える事も沢山あって色々と大変だが俺には夢がある。魔物を完全排除。この国は自然の豊かだ。自然を大切して動物や人間が共存出来る国にしたい。そしていつか千武族と和解できるように帝国に話し合いを求めよう。」

  ただ1人で語っていた。それだけだった。でもフェルトは涙を浮かべていた。

「ロンディ首相は魔法が大好きだった。ブルーメンヘッドと帝国の歴史に相違がある。君らも知っとるじゃろ?」

「知っているわ。帝国はあたし達を悪者扱いしてる。」

   パトラの言葉にフェルトは頷いた。

「そうじゃ...ロンディ首相もわしも真実を知っている。だからこそ帝国と親密なり同盟関係になったがそれが裏目に出た。本当は千武族に謝ってもらいたくて...」

「それは無理だろ。謝っても許しもしない。10年前同族を大量に殺されて

 今だって目の敵にされてる」

「わしも許すつもりは無い。だが帝国は愚かな事をした。未だに謝罪も何もないのはおかしいと思わないか?」

「何のかもおかしいわよ。そんなの今に始まったことじゃない。でもロンディ首相に野心があったのならそれを呼び起こすしかない。無謀な奴が世界を変える事だってあるのよ」フェルトは大きなため息を吐いた。

「結局、信じるしかないのか...今から会見する。君らはただ見てるだけいい。」

 フェルトは振り返り彼らにそう言った。


 ✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿

   彼らは静かにフェルトを見守るだけだった。

 本当はここにヒルアとユージンがいる予定だっだがヒルアはこれからの作戦に差し支える為、フェルトの家でユージンと一緒に待機している。

 今頃、会見の様子をテレビで見守ってるだろう。

「帝国が自国に魔物を介して、毒をばら蒔いた事。国宝級の花畑をグチャグチャにして、二度と元には、戻らない。それが何件もあった。ここに証拠として監視カメラがある。目撃情報だってある。きっと帝国は、この事実を認めないだろう。我が国の自作自演とも言うだろう。でも一つだけ言いたいことがある。国際帝国研究所のバッチが事件現場には落とされていた。研究所は、帝国にしかないはずだ。

 帝国、口逃れは、出来ないぞ。全世界にこの映像が流されている。我が国にした事を自らの口で説明してもらう事を切に願う。」

 フェルトが話す傍らにブルーメンヘッド森林が実験現場にされ魔物が暴れ回り

 植物を踏み倒して動物を食い散らかしていた。それをアイラと博士はただ見守っている映像が映し出されていた。こんな物を晒されて帝国は黙ってる訳などない。

  パトラは恐怖で震えたが唾を飲み込んで耐えた。

「おい...そろそろ行くぞ。もう来てるはずだ。」

  ケンに肩を揺らされ足早に外へと向かった。


 ✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿

   何が...何が起こっているのだろう。体は汗ばんで震えが止まらない。

  首脳官邸は異様な空気に包まれていた。

 ロンディ首相は大きな深呼吸をして中に入ろうとしたが...。

「ちょっと待ってくれるかしら。ロンディ首相」

  彼の前にパトラとケンが立ちはばかった。

「君達がフェルトを誑かしたのか?」

  ロンディ首相は怒りを露わにしてパトラ達を睨んでいた。

「何を言ってるの?貴方...」

「俺らが誑かしたんじゃない。フェルトさんが決めた事だ。それを後押ししただけだ。」ケンはパトラを庇うようにロンディ首相の前に立った。

「何故、止めなかったんだ。この行為は国を思ってする事じゃない!帝国を敵に回す気か...」

   ロンディ首相はケンの襟首を掴んで今にも殴りかかろうとしていた。

「殴ってみろよ!!フェルトさんは決死の覚悟で会見を開いたんだ!国の事を思ってした事なのにあんたは未だにそんな事を言ってるのかよ」

「空回りしてるじゃないか!君らは何も分かっていない」

「何が分かっていないのよ。フェルトさんはこの国が好きで仕方なくてしたことよ。それを踏みにじるの?これを引き金にフェルトさんは、殺されるかもしれない、帝国から口封じされるかもしれない。それでも国の為、あなたの為に...」

「パトラ、それくらいにしとけ相手は、偉いさんだ。口を慎め...」

 ケンは彼女の肩を揺らすがものともしなかった。

「うるさいわね!この事態にそんなの関係ないわ。いい加減、目を覚ましなさいよ!いつからブルーメンヘッドは、帝国の奴隷になったのよ」

  パトラはケンを払いのけロンディ首相に迫った。

「奴隷じゃない!帝国とは、同盟を結んでいるんだ。簡単に裏切る訳に行かない。それにあの事件達が帝国の仕業だとは、考えにくい。」

  ロンディ首相も負けじと口を開くが呆れられるだけだった。

「まだ言ってるのかよ、あんだけフェルトさんが頑張って取ってきた証拠を...

あんたなぁ!!」

  パシン!と強く叩く音がしてパトラはロンディ首相にビンタを喰らわしていた。

「他国の事なんて、どうでもいいのよ。自国がどうなってるのか貴方には見えてないの?さっきから聞いていたら帝国のばっかりあの人達は貴方の国を利用して、

まるで相手のことの事情なんてどうでもいい。欲しいのは、資源が豊富な土地だよ。」パトラは両手で襟首を掴んだが目を逸らされロンディ首相は黙っていた。

「貴方、図星ね。奴らに何言われたか知らないけど自国の事は、国家を上げて、

守り抜くのよ。それが普通。その当事者である帝国に頼ってんじゃないわよ。馬鹿なの?そんな貴方に首相の資格なんてない。」

「それは、君たちが決める事じゃない。国民が決めることだ。関係ない人間が口を出すな」パトラはロンディ首相から離れ、ため息を吐いた。

「じゃあもう、勝手にすればいいじゃない。あたしは、貴方がフェルトさんを裏切った事が悲しくて、仕方ないわ。あんな奴らの肩を持つなんてありえない」

「肩を持った訳じゃない!俺は、国を守りたいだけだ。方法なんてどうでもいい」

   ロンディ首相は必死に否定するが何も話しても彼らに響かない。

「じゃあなんだよ!いつ裏切られるも分からない国と親密になったとして、なんのメリットあるんだよ!疑心暗鬼になるだけだろ!あんたが言ってるのは、自分の保身や無難な道を歩んで行きたいだけだ。」

  ロンディ首相はケンの言葉に何も言えなかった。自分でも分かってたかもしれない。なのに彼は見ないふりをした。


「そうよ。ケンの言う通りよ、帝国を敵に回した所で国としては、危ぶまれるわ。でも危機を救えたなら結果オーライじゃない。国全体が操り人形になるなんて、

もう国家としての機能は、果たされない。首相なんて、名ばかりでブルーメンヘッドは、帝国の統治国家になるわ」

「そうは、ならない!君達は何も」

 ロンディ首相は彼らに追い込まれ言葉が途切れ途切れになる。

「なるのよ、隣国だってそうじゃない。テゼルトの事知らないの?それが白魔王のやり方だよ。じゃあ、あたし達はフェルトさんの護衛役としてきてるから···。」


 彼らに何も言い返せなかった。ロンディ首相は自分が情けなくて仕方なかったがどれだけ言おうが自分の言葉じゃ振り払われるだけだ。

 そう思い去っていく彼らを黙って見ていた。


 次回に続く。

文字数がいっぱいになってしまいました!いつもより多めで申し訳ないです。あたしは語り手なので思うことでしか言えないのですがロンディ首相なりに葛藤はあったと思います。

帝国とテゼルトの間に板挟みなりずっと思ったよりも弱気に出てしまいそれを上手い事利用され現状に至る訳ですがあたしは彼を1人の人間として見ています。首相というのはとりあえず無視してです。人は必ず失敗します。その後どうするかで人間性が問われたり試されたりもします。ロンディ首相はその過程の中でどうやって成長して変わっていくのかが読者様に見て欲しい所です。そして彼ら、パトラやケンは言葉で人を変えられるのならそれに賭けるしか無いのでロンディ首相の事をきつい事を言っていますが信じてます。

話が長くなって申し訳ないのですがここで終わりとします。

また次回お会いしましょう!バイバイ( ´ ▽ ` )ノ

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