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僕は、君のヒーローになる。  作者: ブラックキャット
ブルーメンヘッド編
65/121

迫りゆく闇と絶望。

  強風が吹き荒れる中、花びらは、散り、ブルーメンヘッドの観光地である

 ブルーメン花畑は、大きな足跡が数箇所残されていた。

  そこにいたパトラとケンは、花畑の管理者の肩に手を置いた。

  「わしは、何十年ここの花畑を管理してきたが魔物に襲われたのは、初めてだ。」管理者の男は、震えた声でそう語った。

「魔物の姿は、見ましたか?」

  パトラは、そう尋ねたが管理者の男は、首を横に振った。

「見ていないが影は、見た。魔物は、どうか分からんが人のような姿で花畑を踏み荒らしていた。わしは、老体で弱く奴を見守る事しか...」

  管理者の男の声が弱々しくなり、涙ながらに語った。

「もっとワシが強ければ、花を守ること出来たのに、踏み荒らされる事もなかったのに...」

 何十年も努力して育っててきた花畑を一夜して汚されたのだ。悔しいくて悲しくて仕方ないだろう。パトラは、管理者の男の肩を抱き寄せた。

「大丈夫...あたし達が何とかする。この手で魔物を殺ってやるわ。」

「頼む...このままでは、明日の事ですら考えられない。」

  パトラは、「任せて」と頷いた。


 ✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿

  パトラ達は、ブルーメン花畑を抜け、森林にたどり着いた。

「人のような魔物...そんな奴見た事ねぇけどな」

 ケンは、地べたに座り地図を見ていた。

「もしかしたら、ヒルア達が出会った奴と同じかもしれない」

  パトラは、ケンの隣に座った。

「倒したって話だろ。それに奴が現れたのは、雪山だ。ここから何キロも離れてる。無理があるだろ」ケンの言葉にパトラは、「正論ね」とため息を吐いた。

「でもヒルアの話によると人のような姿をしてた。可能性は、無いとは、言えないわ」「はいはい...分かったよ」パトラの言葉に呆れたように返事をした。

  「ヒルア達と合流しかねぇな。その奴は、得体が知れねぇし、詳しいことは、 

あいつらの方が知っているだろ」ケンは、立ち上がり、連絡端末を触り始めた。

「ヒルア達は、聖水を探してるはずよ。どこにいるかは、知らないわ」

「それを今聞くんだよ。黙っとけ!」

  ケンは、激しく怒鳴りパトラの口を押さえた。

 落ち葉を踏みしめる男が聞こえ、彼らは、振り返った。

「痴話喧嘩かい?」と優しく中年位の男に話しかけられた。

「な訳ないでしょ!\だろ!」彼らの声は、重なり、互いに睨み合った。

  「仲がいいな君達は...」

  中年の男が微笑んでいる姿をパトラは、険しい顔で睨んでいた。

「どっかで見た事あると思ったらロンディ首相じゃない!」

  パトラは、指をさすが男は、首を横に振った。

「人違いじゃないか?俺は、ただの通りずがりの...」

 ケンが掲げた携帯端末には、ロンディ首相の肖像画が映され、その者に男は、

瓜二つだった。

「本人じゃない!あなたに話したいことがいっぱいあるの!」

  ロンディ首相の肩を揺らした。

「何だね!君は、失礼と言う物を知らないのか!」

 ロンディ首相が怒鳴るとパトラがそれ以上の叫び声を上げた。

「この森林に来る前に花畑を通らなかった?魔物のせいでボロボロなの...それにブルーメンヘッドでは、人型の魔物の目撃情報が出ているわ。ロンディ首相、あなたに聞くわ。この事態にどうするつもりなの?」

「帝国と組んで、人型の魔物を殲滅する。だから国民は、安心して事態を治まるのを...」ロンディ首相の言葉にケンは、イラついたのか舌打ちをしていた。

「この事態に帝国が関わっててもか?」

「それは、ないだろ。帝国とは、同盟国でもある」

 ロンディ首相は、そうキッパリと言うが彼らにしてみれば疑わしい物でしかない。あの白魔王がなんの利益もなしに他の国を助けるだろうか?

 そんな可能性は、無いに等しいだろう。

「首相さんは、ちゃんと花畑を見たのかよ。」

「通りすがっただけだが、あれ程被害が大きいとは、びっくりしたよ」

「声は、かけたの?」パトラがそう聞くがロンディ首相は、「掛けらなかった。」と言っていた。

「でもいつかは、綺麗な花畑を見れるはずだ。魔物を殲滅すれば...」

「不確定な未来を貴方が語らないでくれる?努力して積み上げて来たものなんだよ。あの花畑は...何度でもそれが出来ると思わないで」

  パトラの言葉にロンディ首相は、目を背けた。

「君の言う通りだ。だがいつか壊れる事がある。それが今だったってことだ。」

 パチンという音が聞こえ、ロンディ首相は、頬を叩かれ目を丸くした。

「それ管理者のおじさんに言える?国民の前で言えるの!大切なものを壊された時そんな事を言われたら仕方ないよなんて、言えるわけない。」

  パトラをケンが抑えるが暴れて、とても制御出来るものでは、なかった。

「パトラ!相手は、一国の首相だ!暴力を振るったら捕まるのは、俺達なんだぞ」

「分かってるけど権力になんか屈しない!だって泣いてたんだよ...花畑をめちゃくちゃにされて自分の弱さに悔いていた。なんも悪くないのに悪いのは、ウィルスをばらまいた奴なのに...」

  ロンディ首相は、パトラの肩を揺らした。

「奴?ウィルス?なんの事だ?」

  彼は、動揺して声が震えていた。

  「本当に何も知らないのね。ウィルスは、白魔王の部下であるアイラがばらまいたって目撃情報が上がっているの」

 パトラは淡々と語りかけ、それにロンディ首相は、崩れ落ちた。「嘘だろ...」


  次回に続く


 

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