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僕は、君のヒーローになる。  作者: ブラックキャット
第3章 魔法世界に狂わされた少女とある1人の男と千武族の戦い。
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あなたの手は、武器にもなる、何かを変える力になる。

後!休暇まで23ページ!

「やめなさいよ!近づかないで」と悲鳴を上げ、アイラは、精一杯に振り払うが、オーク達は、ものとも しない。

「1番の偉い人の言うことを聞くじゃないですか?アイラ博士...」

「それより助けなさいよ!あたしは、あなたの上司なのよ!」

 アイラは、声を張り上げるが、静けさだけが残るだけだ。

「俺は、貴方の部下でもなんでも無いですよ?それに人を姑息に陥れるからこうなったんです。この世において因果応報って本当にある...」

  ジスタのその言葉を遮るようにアイラは、叫んだ。

「そんなの知らないわよ!あたしに失敗なんてないわ。全部、全部ルドーワ博士が悪いのよ!あたしよりずっと優秀で将来を有望視されてたそれが憎たらしくてあいつが独立したことを機に何もかも盗んで殺してやったわ」怒り狂ったアイラは、オークの腕を思い切り掴んで、毒の液体が入っていた注射器を刺した。「これは、あたしが作ったものよ?思い通りに出来て当然...」彼女の周りにいたオークは、毒に犯され、倒れ込んだ。

「...ほんとクズみたいな奴だね。貴方が平然と生きてる事自体許せないし、あたしは、ずっとこの魔法世界が嫌いだった。それは、貴方もお偉いさん方のせいだよ。国民軽視もいい所だよね」

  ラブリーが歩く度に音が鳴り、オーク達が彼女にしがみつこうとしていた。

「ラブリー!!バリアブレード!!」

  ジスタによって、オークの魔の手は、壁に遮断され、オークの頭上に現れた刃に突き刺された。「ありがとう。ジスタ君、白魔王も貴方も心底、嫌い。あたしは、魔法で腐れ切った組織を壊す」ラブリーの手の中で炎は、激しく燃え盛り、手袋をしていても、熱さが伝わってくる。

「あ、貴方、何するつもりなの?もしかしてあたしを殺すつもり?辞めてよ」

  アイラがラブリーに怯え、後退るが、どんどんと近づいていく...。

「殺すつもりなんてないよ。貴方と同じになりたくないから...」

「...ラブリー!危ないわよ!本当に卑怯ね」

  パトラが、指を差した先には、研究所の階段に博士が糸を引いて、電流を流し込んでいた。ラブリーを縛り付け、死なすつもりだったのだろう。パトラは、ヨーヨーを回転させ、糸を引き出して、博士を螺旋状に巻き付けた。

「やり方が随分と古典的ね。そして姑息よ?もしかしてだけど、あたし達を殺してこの事態をもみ消すつもりかしら?」パトラは、ラブリーを払い除け、電流糸から逃れさせた。

「そうだ、君は、賢いみたいだね。どんな事をしたって無駄だ!ここは、燃やす!また作ればいいからだけの話...」博士は、両手を広げ、高らかに笑っていた。

「汚ねぇ話だな。自分に都合悪い事があったら、消すのがお前らの仕事なのか?」

  ケンは、気味が悪いのか、眉間に皺を寄せていた。

「人聞き悪い事を言わないでくれよ。君達も正義なんて、下らない物を捨てて、 ここから去れ...」博士は、ため息を吐き捨て、彼らを睨んだ。

「···そんなの嫌に決まってるだろ!戦ってくれてる仲間だっている。努力を無駄にする事は、絶対にしない」ユージンは、声を張り上げ、怒りを露わにした。

「ユージン、君は、本当だったら、政府側の人間だろう。確かおじいさんは、黒魔王を裏切った英雄...」ジスタは、粘着質の液体を博士にぶん投げた。

「黙ってください。粉じゃなかったですね。流石と言うべきでしょうか、この毒に有効な薬などないって知り合いが言ってましたね」

  ジスタは、解毒剤を塗りたくった布巾で手を拭き、威圧的な目を放った。

「·····お前何したんだ!」博士の体にへばりつき、切れもしなかった。

「貴方達と同じことをしたんですよ?都合悪いことは、もみ消すか、捻り潰す...歴史の真実なんて不確かで当事者でも無いやつが侮辱に近い事をやるんじゃないですよ」「ジスタ...なんかありがとうな。もう少しで殴るところだった。」

 ユージンは、そう語りかけるが、冷たくこう言い捨てた。

「別にユージンの為じゃないですよ」

  必死に博士は、へばりついた液体から逃れようとするが、糸が絡みつき、動けない。「許さないぞ!!知ってるかオークは、炎に臆病だ。何がなんでも逃げる」 

  博士は、悪巧みしているのか、笑っていた。

「何が言いたいんだ?お偉いさん」 彼は、険しい表情でそう尋ねた。

「ユージン、奴は、なにか企んでます」ジスタは、博士に睨みを効かせていた。

「そうだよ!さっきオーク達を閉じ込めてる部屋に火を放ってきた。きっと、上から飛び降りてでも逃げるだろう!そして民が犠牲になる。俺らが何にしても許される!白魔王様が揉み消してくれるからな!」

  博士は、高らかに笑いながら、そう言っていた。

「本当に腐ってるな、ユージン!あいつが危ねぇぞ」

  ケンが言っているあいつとは、ヒルアの事だろう。確かに彼女と下にいる住人が1番、危ないだろう。「分かっているさ。でも、ここを放っておけない」

 ユージンは、首を振り、真っ直ぐに博士達を見ていた。

「...馬鹿ですか。早く彼女の元に行ってください。こんなザコいお偉いさん方は、2人で充分です」

彼らの後ろだけしか見えなかったが、今まで見たことの無い気迫だった。

「ユージン、ジスタもこう言ってるんだ!行くぞ」

  彼は、ケンに強引に腕を引かれ、パトラと一緒に飛び降りた。

「ん、え??えぇぇぇぇぇぇぇ!!!」急降下で下がっていくのを感じ、ユージンは、死を覚悟した。


 *****


  彼らが着地をする同時に「浮上」とケンが呟きゆっくりと下ろされていった。

「···ユージン、パトラ、ケン」

  ヒルアは、オークに護衛幕を壊されそうになっていた。「華乱剣!!」とケンがそう唱え、花が散りゆくように俊敏に敵を血だらけになっていく...。

「あ、ありがとう。ユージン、中は、大丈夫なの?」ヒルアが見上げると、一部屋が燃え上がり、どんどん炎は、横へと広がっていた。

「ヒルア?今は、信じるしかない。ジスタ達ならきっと切り抜けるさ...」

「そうだね、ユージン」祈るしかない。その言葉は、今の彼らにとって、どんなに無力で歯痒いのだろう。


 次回に続く。

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