地獄(アクア目線)
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作者は、待ってます( ๑´•ω•)۶
金属音が重なり、カキン、カキンと言う音が鳴り響き、仲間が何度も奴に攻撃を加えていたが、奴は、ものともしなかった。アクアの目の前にいる奴は、きっと
化け物だ。ボスを助けようと思って、アジトまで戻ってきたが酷い有様だ。
「ボスは、死んでないぞ。勘違いするな!テロの容疑で捕まえるだけで殺しは、しない。何度言ったら、分かるんだ?」ジロンは、木で作られた杖をカランと床に落とした。わざとなんだろうか...それとも罠か?ただ単に攻撃をする気は、ないとでも言いたいの。どっちでも有り得るしだろう。アクアは、そう考えを巡らせていたが、分からなくなってしまった。
「うるせぇよ。じゃあなんで、ボスは、こんなにもボロボロなんだよ!」
ハンネスの言う通りでボスは、血だらけで生きてるのが、不思議な程だった。「ただの拷問だよ。弱い奴じゃ吐かないだろ?」
ジロンの杖は、よく見ると、血で汚されていた。恐らく、ボスの血痕だろう。
「お兄さんは、あたし達に殺されたいの?」
ライナーの背後には、千本あまりの槍が四方八方に備えられていた。
「おい、おい。幼女に襲われたい趣味は、ねぇよ。それに俺は、仕事でここに来たんだよ。テロリストのお前らに政府組織所属の俺が何しても、可笑しくは、無いはずだ。」「こんな酷いことをやるのが、政府の仕事なの?」
「お前らに言われたくないだが。まぁ、魔法使いに恨みがあるのは、分かるが、
いい事と悪い事がある。何にも関係の無い国民を巻き込むな!やるんだったら、
国際ギルド局をやれよ」
「なんで、そうなるのよ。国際ギルド局を攻撃されたら国は、麻痺するんじゃないの?」カレンは、ジロンの言葉の意図が分からず、顔をしかめた。
「それを望んでいるんだよ。国民は、デモさえも許されない。それは、独裁政治だからだ。政府機関を壊せば、世の中を変えられるかもしれない。」
カレンは、ジロンの言っていることは、分かるが、何故、そんなことが言えるのかが、分からなかった。内部の人間の癖に、自分の命が大事なのでは、だろうか。「惑わされちゃだめだよ!ボスを助けに来たんだよ。皆!目的を失ったら、だめだよ」アクアの声に目が覚めたのか、アームズの皆は、武器を構えた。
「おいおい、マジかよ。さっきも攻撃当たらなかっただろ。全員で掛かってこい!受けて立ってやる。」
ジロンのその言葉が火種となり、ライナーの槍を合図に一斉に攻撃を開始した。アクアは、弓を次々と打って、ハンネスは、双剣で斬りかかっていく。
ガイラとカレンとメルディは、言霊術待機中だ。きっと、考えがあっての行動だろう。ジロンは、と言うと、ライナー放った膨大な槍をバリアーで防いだと思えば、呑気に煙草まで、吸っていた。
「言っておくが、そんな強力でもないから、壊せると思うぞ。頑張れ」
ジロンの目の前に居たハンネスは、剣を何度も振って、壊そうとしていたが、バリアーは、ビクともしない。
「···言うの忘れてたわ。俺の魔力が膨大過ぎるみたいだな。やっぱ、強力だったみたいだなっ!」
ジロンが指を鳴らした瞬間にバリアーは、跳ね返り、ハンネスは、吹き飛ばされた。「···うっ、アクア!薬を...。」
彼女は、頷き、すぐさま、粒状の回復薬を飲ませた。
「···はぁ、肩慣らし程度には、なろうぜ。魔法使いには、負けたくないんだろ?」
ジロンは、両手で手招きをして、彼らを挑発するような目で睨んでいた。
「そうだね。僕は、おじさんには、負けないよ」
ガイラは、「桜吹雪」と唱え、先が鋭くなった刃に変化を遂げた。鋭い刃は、吹雪と重なり、ジロンを切り裂くであろう。この攻撃は、バリアーでは、防ぎ切れない筈だ。ガイラに続いて、メルディは、「猛火」と呟き、ジロンの周辺に炎に撒いた。それは、奴の逃げ場を無くす為、だろう。さらにカレンは、毒が塗られた矢を四方八方に張り巡らしていた。
そうだ。アームズの皆は、ジロンが瀕死の状態で姿を現す時を待っていた。
「···殺す気満々だな。氷魔法得意で良かったぜ」
あんなに膨大にあった刃は、氷漬けにされていた。さらに、ジロンを囲んでいた炎も消えていた。勿論、カレンが仕掛けていた矢も砕け、欠片が散っていた。
「···嘘でしょ。たくさんの攻撃をあの杖1本で防いだの?」 ジロンは、武器と言っても杖しか持っていなかった。なのになぜ、傷一つ、無いだろう。アクアは、その姿を見て、化け物だと思ったが、ただ立ち尽くすしか、出来なかった。
「見たらわかるだろ。さっきから自分の身を守ってばっかりでつまんないんだわ」ジロンは、杖を投げ「ブレイドランサー」と唱えた。膨大な数の剣が行き交い、「護幕」とアクアは、唱えたが、これでは、防ぎ切れない。それは、あまりにも、早過ぎて、護幕を切り裂いて、ただの布切れになってしまった。
彼女は、這いつくばってでも、この魔法使いに負けたくない。その一心だった。自分の為じゃない。それは、千武族の誇りの為だ。アクアは、信じていた。
これから、放つ剣は、彼を射抜いてくれるはずだ。雷巨剣と電流を纏っていた巨大な刃を槍投げの要領で投げた。
ジロンは、雷巨剣を受け取る訳でもなく、防ごうとせずに奴は、杖をただ、かざしていた。一体、彼は、何をする気だろう。アクアは、一瞬の時がゆっくりと見えるようになっていた。
「流石、武器のエキスパートだな。でもな、スピードが足りないだよ。ミラーパワーアップ!!」ジロンの杖は、光りだした。すると透明な壁が現れ、雷巨剣は、跳ね返され、倍に跳ね上がったそれを彼らは、全身に浴びた。電気が彼らの体に蝕み、気を失った。
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真ん中に突き刺さった巨大な剣を抜き、ジロンは、その剣を燃やしていた。
「···はぁ、仕事にしては、胸糞悪いな」
ドンドン!?とドアが揺れ、敵の援軍かと思って、杖を構えたが、どうやら違うみたいだ。
──────ドーン!!!!────
「ラブリー。こんな廃墟、初めてかも!ジスタ君!あれ倒れてない??」
「そうですね。なんで、興奮してるですか?あれ、ジロンじゃないですか?」
きっと、ジスタ達は、隠れてるつもりなんだろう。壁際から頭が思い切り、見えていた。ジロンは、どうしたらいいか分からず、昔を思い出していた。
元々、ジスタ達も政府機関の国際ギルド局の局員だった。ほんの前までは、ジロンと一緒にテロ事件や魔物退治に奔走していた。でもあの事件のせいで2人の天才は、組織を去ってしまった。女王様のせいで...。
ジロンは、誰よりも国際ギルド局を壊される事を望んでいた。また、真実が明るみになる事を夢に見ていた。彼にとって、 穢れた物など要らない。彼が夢に見るのは、綺麗な世界だ。
また、この2人と平和の為に戦う事を心の底から、願っていた。




