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僕は、君のヒーローになる。  作者: ブラックキャット
第2章反乱の旗と残酷な世界。
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狂喜乱舞

 ケンは、狂おしい程に声を上げていた。

「くっはははははははは!!なんだよ?このぬるい剣は、それは、偽物だ。本物は、こっちだよ」その言葉でメルディが振り向くとケンが居た。奴に重い剣が振り落とされた。必死に剣を盾替わりするがメルディは、押されていた。

 目の前にいるケンは、人形だったのだ。背後にいたのが本物ってことだ。

 敵の罠に嵌ったのが運の尽きなのかもしれない。

───ドンッと壁を叩きつけ、パトラは、こう言った。

「あのさぁ、あたしの存在忘れてない?ケンだって1人を相手にしてんじゃないのよ?ほら、見なさいよ 。煙幕!!」周囲が煙だらけで周りが見えづらい。

これは、彼女の仕業か...。

「ナイス!!パトラ、千剣砲!」煙が晴れた隙間から無限の剣が弾丸のように飛び交った。こんなの攻撃出来ないに決まってる。アクアは、そう思い、ハンネスが施してる護衛幕にしがみついた。

「危ないわね、大人しくしてくれてうちにささっと取るわよ 操鎖(そうさ)

 パトラは、鎖を操って、依頼書を巻き付けた。すぐさま、パトラ達は、ギルドを去っていた。彼ら達の目的は、アクア達を殺す事ではなく、依頼書を取り戻す事だった。あちらには、最優先事項だったのだろう。でもアクア達には、プライドを傷られたとしか思えない。まともに攻撃なんて出来ずにただ身を守ることしか出来なかった。アクアは、そう無力さを感じられるずには、居られなかった。

「何なの、あの男、化け物だよね。横にいた女もだよ。あれを避けたんでしょ。

こっちも舐められたものだよね」

「仕方ないだろ。殺す目的じゃなかっただけ、運がよかったんだ。そう思うしかないぞ、アクア」彼は、そう言うがアクアは、納得が出来ないみたいだ。

「ハンネス、なんなのそれ、まるであたし達が彼らより弱いみたいじゃない」

「そうだよ、俺達の隙だって見抜いた。帰ろうぜ、こんな所に居たって時間の無駄だ」アクアは、分かっていた。ハンネスが言ってることは、理解しているが...。

 あの少女は、いつ、アクアに牙をむくか。威圧的な青い目は、確かに殺意の塊だった。アクアは、今までそう感じていたのだ。

 彼女が恐れていたのは、復讐者だっただろうか?

****


「ごめんなさいね。なんとか納品に間に合ってよかったわ。数を忘れるなんてドジね。ケンも...」

「お前だって覚えてなかっただろ」通信機に映像が映し出され、ジスタが映っていた。パトラ達がいる所は、ヒルアの家で書斎室にあたる。

「はいはい。痴話喧嘩は、辞めてください。だからあれほど依頼書をデータ化しましょうって言ったのに、それなら忘れる事もないのに」

「誰かさんが機械音痴だからだろ」ケンは、パトラの目を見て言ったが、険しい顔で返された。「待って、あたしのこと言ってるの?」

「揉めないで下さいよ。それもありますが、マスターが検討してくれるのでこれからは、安心ですね。こんなどうでもいい事は、置いといて。どうでしたか?戦闘結果は?」「まだまだだな。戦闘経験は、浅いな。だから簡単に隙ができ、不意打ちに弱いだよな」ケンは、舌打ち混じりにそう零した。彼にしては、つまらなかったのだろう。戦を娯楽としているのだろう。

「たった数分しか戦かってないでしょ?それに人数だってそれなりにいるし、弱者の集団全員がナイフを持てば、強者になるわ」

「パトラさんの言いたい事は分かりますよ。敵の事は、決して侮れない。ギルドにいない事が彼らに分かられてしまったから、これから俺達のこと血眼になって探しますね」「わざとそうさせたんでしょ。これから、何をすればいいの?」

 パトラは、ジスタの作戦の概要を聞いていた。アームズの通信機をハッキングして、ナビに強制的に不具合を起こさせ、目的地とは、違う場所に案内する。

 そこでパトラ達とギルドの他のメンバーが待ち伏せするって言うやつだ。だが、ジスタは、合法だと言っているが、明らかに犯罪だろう...。

─────数日後───────


 通信機のナビがピコピコと鳴り響き、目的地とは、違う方向を指していた。

 メルディは、ため息を漏らし、途方に暮れていた。

「これじゃやつらの所にたどり着けないじゃない。しかもここ、森だし···」

「所って行っても知らないし、感知した匂いだけじゃ手がかりには、ならないでしょ。メルディ···」

「やっぱり、監視虫つけとけば、良かったね。カレン」彼女にそう言われ、アクアは、ポケットからそれらしき物を出したが、今となっては、無意味だ。

「でもあの状況で匂い玉付けるのが、精一杯だよ。それにしてもこれは、迷ったね」メルディ達は、周りを確かめるが一面が緑一色でとてもありそうにない。

「メルディ。こんな所にいつまでも居るのは、嫌だよ」

「あっ!?」と彼女は、零してしまい、足をつまずき、警告音が鳴り響いた。

「やっぱり来ましたか。ナビの使い心地は、どうでしたか?アームズレディさん」

ジスタは、微笑んで、ゆっくりとこちらに歩み寄る。

「お兄さん。まさかだけど、通信機をハッキングしたの?意外と姑息なんだね」

 カレンは、ジスタにそう言うが、彼は、腹を抱え、ケラケラと笑っていた。

「笑わせ無いでくださいよ。見抜けなかったのは、そちらでしょう、姑息なんて酷いですよ」草を踏みしめ、ヒルアは、アクアを睨んだ。

「茶番は、やめにしたら、どうかな。ジスタ」

「それもそうですね、ヒルア」メルディが狂った笑い声を上げた。

「まさかの2人だけなんて言わないよね?そんなにあたし達のこと舐めてないよね」「嫌、舐めてますよ。ヒルアさんは、強いですから、俺と2人で共闘すれば3人位楽勝かと···。」村を襲った魔法使いみたいにアクア達を嘲笑ってるように感じた。それは、とっても不快で吐き気がする。

「メルディ達を舐めでないでよ。扇乱舞!!」

 彼女は、扇子を振り回し、小さな花びらが刃にすり替わり、すぐにヒルアが華麗に踊り狂う。「甘い!!火炎風!!」火を纏った風が吹き荒れて刃物とも消え去る。「殺戮して楽しい?貴方達がそうならもっと食らいつきなさいよ。血だらけになってでもじゃないとあたしには、勝てないよ」

 ヒルアが指をパチッと鳴らした瞬間にメルディ達の目の前が真っ暗になった。


次回に続く






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