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僕は、君のヒーローになる。  作者: ブラックキャット
最終章 革命
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ブルーメンヘッド決戦 前編

 


  帝国に位置する城の屋上に白魔王は風に揺られながらも空を見ていた。


「エルとエムが戦死しました。」

  ハクは白魔王に跪いていた。


「実験台にしかならなかったわね」

 

  「ビーストは1度失敗しました。成功の道筋は

 見えていなかったのに何で試したんですか?」


「ホークアイを潰すために凶暴な生物兵器を作りたかったけどビーストが

 エムに適用しなかっただけ...」


「そうですか。ブルーメンヘッドに誰を送りますか?」


「ゼロスとアリエッタね。あなたはどこに行くつもりなの?」


「私は最後まで白魔王様のそばにお付きします」

  白魔王にハクは背後を向けた。


「それは当たり前よ。今からどこに向かうのと聞いてるの」


「反逆者共を蹴散らして来ます。」


「そう。お願いねハク」

  ハクは振り向いて会釈をした。


「はい。白魔王様」

 即座に白魔王に顔を背けると冷たい目をしていた。



 **************


  ブルーメンヘッド国境には強風が吹き荒れる中

 ゼロスとアリエッタが現れた。


「久しぶりね。ロンディ首相」


「あんた達のおかげで偉い目に遭ったんだ!」

  ゼロスはロンディとフェルトを指さした。


「良い修行になったじゃろ。」

 


「どこがだよ!強力な魔物に囲まれて大変だったんだぞ」

 


「ゼロス様、アリエッタ様 開戦の準備を進んでおります」


  背後の軍勢の1人がゼロスの肩に触れた。


「そうだな。ササッと始めるか。ロンディ首相さんよ。

 借りを返してもらうぜ」


「あぁ。君達で良かったよ。1度蹴散らしたからな」

  ロンディ首相は手に持ってた杖を地面に叩きつけた。



「開戦じゃ!」

  フェルトの声でそれぞれの武器を振りかざした。


「帝国の力を使わしてもらう。来い」

 ゼロスが指を鳴らした。


「グワァァァァァァン!!」

 凶暴化した熊型のモンスターの軍勢が重い足取りでドシドシと歩みを進めた。



  「ビーストじゃな。懲りない奴等やのぅ。ワシらが相手するとしようか」


「そうだな。フェルト」

  ロンディ首相が杖を降った瞬間、地面に電流が走った。


「スパークランス!!」

 熊型のモンスターの軍勢の体に電流を纏った槍が突き刺さった。


「グワァァァァァァン!!」

  熊型のモンスターは突き刺さった槍を抜いて投げ捨てた。


「炎円」フェルトは指で円を何個も描いて放った。


 猛烈な熱さの炎が降りかかり熊型のモンスターは痛さに悶えていた。


「グワァァァァァァン!!ハァァァ!!」

  熊型のモンスターの口から毒々しい色をした炎が放たれた。


「毒炎じゃ。」


「キューブオーラー!!」

  透明な四角形の箱に包まれ毒炎を防いだ。


「おっさん達が大変そうだな」

  ケンは重い大剣を振り落とした。

 目の前にいた兵士は深い切り傷から血を流して倒れていた。


「ロンディ首相達なら大丈夫だ。」

  ケンの隣にタカが立っていた。


「失望してブルーメンヘッドを離れてたんじゃねぇのかよ」


「それは違う。ロンディ首相は器が備わっていたが覚悟が足りなかっただけだ。

 私は世界を旅をして全てを知りたかったんだ。」

 


「それで世界は知れたのかよ」


「あぁ。私は旅でテゼルトにたどり着いて今の仲間に出会って最悪を知った。」

  敵はタカにナイフを突き刺され倒れていた。


「あんたはマスターに似てるが復讐に駆られてない。何を目指しているんだ。」


「本当の平和だ。私は旅をして酷い世界を見てきた。もう誰も苦しい想いを

 させたくない」


「そうか同じだな。」

 迫り来る敵を切りつけ、彼らの前には死体が積み重ねっていた。


「これが戦争ね」

  パトラは銃を空中に投げてヨーヨーに姿を変えた。


「そんな玩具で戦えるの?パトラさん」

  アリエッタはパトラを見下すように微笑んだ。


「知らないの?こいつはいい仕事をするのよ」

  ヨーヨーが円を描いて言霊術を唱えた。


「水龍!!」

  水を纏った龍が滝のように押し寄せた。


「オーラーキャンセル!!」

  四角形の透明な壁が立ちはばかって水龍を跳ね返した。


「さすがにこんな攻撃じゃ殺られやしないわね」

  ヨーヨーを凄まじいスピードで回して幕を生じさせ水龍を防いだ。


「あたしは帝国騎士団の1人よ。あなたはただの千武族。卑劣で忌々しい武器を

 自由自在に操る。」

  アリエッタはパトラに杖を向けた。


「あなたが大好きな白魔王様からそう聞いたのね」

 パトラは口角を上げてニヤリと笑っていた。


「そうだよ。あたしは真実の歴史を信じない。今の白魔王様に忠誠を誓ってるの」


「そう。はいそうですかって信じてもらえる訳なんてない。

 そんなの分かってたわ。でも彼がそうして言ったの」


「誰かそんなこと言ったの?貴方のお仲間であるジスタは裏切ったの。

 貴方達の目指す道に正義なんてない。」


「戦争に行き着く先に正義なんてないわ。あたし達は革命を目指してるの。」

  パトラはヨーヨーを空中に投げて銃に変えた。


「後、うちのジスタは裏切ってないの。目指す道が違ってもたどり着く先は

 同じよ」

 パトラは両手に銃を持てアリエッタに向けた。


 次回に続く。

今年もご愛読ありがとうございました。

エピローグ合わせて残すところあと6話です。

キリが悪いですが来年からまたよろしくお願いします

(*・ω・)*_ _)ペコリ

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