ともちゃん@がんばれない
「けほっ、けほっ。」
おはようございます。これは風邪引きましたね。
昨日から両親も出掛けていないし、お兄ちゃんも会社の飲み会で遅くなることを知り一人パーティを決行したのは良かったのですが途中で眠くなって布団に入らずに寝てしまったのが原因ですね。
途中なんか寒いなとは思ったんですよ。ただ夢の中で北海道でイクラ丼を無我夢中で食べていた為、寒さよりも食い気が勝ってしまっていたんですね。
現在は朝8時。
お父さんとお母さんは泊りでまだ帰ってこないし、しかもお兄ちゃんも帰ってきてないし。お兄ちゃんはきっと上司に二次会、三次会へ連れていかれたのでしょう。いわゆる朝までコースですね。
とにかく、まずは熱を測りましょう。
最近のは耳に当てるだけで計れるんですよね。しかも1秒って。水銀使ってた頃が懐かしいですね。振って戻すみたいな。今の子知らなそうですけど。
さて、熱は……37.7度。うん、まぁそこそこありますね。今はそこまでですが、昼頃から熱が上がってしまう可能性を考えるととりあえずご飯食べて寝た方が良さそうですね。
さて、台所にやってきましたが何を食べますかね。
うーむ……定番はおかゆですが、体力もないですし早く寝たいので調理系じゃないのが良いですよね。
簡単で、美味しくて、調理を必用としない料理……
は!!
そうか、そういうことだったのか。私がコ○ン君だったら間違いなくピシャーン!ってしてました。
先程の条件を満たす犯人は【 卵かけご飯 】しかいないんですよ!
我ながらすごい良いものを思い付きました。なかなか早々出る発想じゃないです。モブがいたら「すげええぇ!」って、なっていたでしょう。
卵かけご飯……シンプルであるが故に奥深い食べ物です。
最近ではおかずをちょいのせして365日楽しめるような本も売っています。冷蔵庫にはコンブ、明太子、鮭、しらすなど一通りメジャーどころのおかずはありますね。うーむ、今日はどうしましょう。
落ち着くんだ私。私の腹は今何腹だ。
シンプルなのも良いですが……よし、今回は明太子を乗せましょう!
作り方は簡単です。お母さんが昨日出掛ける前に買ってきた新鮮な卵を1つ用意します。そして、ご飯をよそいます。醤油はご飯にあらかじめかけてさっくりと混ぜておきます。
ご飯の真ん中に箸で少し穴を空け、メインの卵を割って中身を投入!
この瞬間がすでに楽しいですよね。期待が大きく高まります。
中には濃厚さ重視で黄身だけ乗せる方もいらっしゃいますが私はメンドクサイ精神で黄身も白身も入れる派でございます。
黄身を箸で潰し、先程と同じようにさっくり混ぜ、最後に明太子を添え、仕上げに胡麻油を少量垂らせば完成です。
ほかほかのご飯に生卵。日本人に生まれて良かったと思える瞬間とはこのことですね。
さぁ、冷めないうちに食べましょう。
…………
「んーーー!美味しい!」
シンプルだからこそ誤魔化しのきかない味。黄身のコクと醤油のしょっぱさが絶妙にマッチしてますね。関西圏の方だったら“辛い”か“塩辛い”と言った方が伝わるでしょうか。
白身のでゅるでゅる感が苦手という方もいますが、私はこの白身がご飯に絡まることによってより滑らかさを出して何杯でもイケる状態を生み出していると思います。
醤油を先にかけて卵をあとから混ぜたことにより、舌が最初に感じるのは卵の甘さ、そしてやや遅れて醤油のしょっぱさ。卵につつまれた醤油ご飯が後から来ることによってオムライスにも似たような絶妙な味を感じとることが出来ます。この順番だからこそなんですね。水○豊もやっているとかいないとか。
そして明太子!これがホントに良い仕事をしています。明太子は混ぜ混ぜせず、卵とご飯だけを食べた後に明太子も食べることで適度な辛さを演出。それが良いアクセントになっていて箸を止めることが出来ません。
胡麻油も風味が一段と深まり、食欲が無限に沸くような錯覚を覚えます。
そして最大のポイントはさっくり混ぜたことです。さっくり混ぜたことにより味にバラつきが出ます。
醤油をより感じる所、胡麻油をより感じる所、明太子をより感じる所。あえてキレイに混ぜないことによって味に不均一さを作り出す。それによっていつまでも飽きずに美味しく食べることが出来るのです。
あぁ、ホントに美味しい。
アニメに出てくるアホな女の子だったらあまりの美味しさに生産者にありがとうを走って言いに行くレベルですね。風邪ですし、さすがに私は出来ませんが。
……気づいたらおかわりをしていました。
一杯目をそうそうに平らげてしまった私は、ダイエットとか考えたりする素振りもなくご飯をよそい、卵をかけ、次は鮭フレークを乗せていました。明太子も良いですが鮭のしょっぱさも良いですね。
さて、孤独でグルメの感想を語りなかなか上手く出来たなと思ったところで、そろそろ寝ますかね。みんなまだ帰ってこないですし。
………………
…………
……
「……うに丼!……あれ、夢……ですか。」
北海道で折角うに丼を食べる夢を見ていたのに、食べる前に目が覚めてしまいました。残念です。もう少しで食べられたのに……。
さっきと良い北海道が私の中で来てるんですかねぇ?これを第120話くらいで修学旅行の話とかして、その行き先が北海道という「伏線」っぽくするのもありですね。
いや、そもそもそんなに続くのかって話ではあるんですけれども。
「もう完全に夜ですね。」
折角の休みの日を寝て過ごしてしまったですよ。ただ、熱もだいぶ下がったみたいですね。やっぱり布団はしっかりかけるようにしましょう。
おや、お兄ちゃん達の声が聞こえますね。みんな帰って来たようです。時間的には夜ご飯ですね。では、私も夜ご飯を食べに行きましょう。
「お兄ちゃんおかえりなのですよーーーー!!」
「させるかぁ!」
「へぶしっ!」