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お兄ちゃんのいない日曜日 中編

「前回のあらすじ!

クラスメートと一緒に真夜中の墓地にやってきたアキとミキ。

遊び半分でこんなところにやってきたのが不幸の始まりでした。


一人一人と消えていくクラスメート達、一体彼らはどこへいったのか。迫り来る恐怖、そして謎の人影……


彼らが最後に見たものとはーーーー」




「ちっがーーーう!!」

話の途中で唐突にアキが口を挟んできました。


「前回どころか今までの話全く恐怖感ゼロでお送りしてるでしょうが!怖い話じゃないし、前回と話の流れが真逆すぎでしょうが!」


「ちっ……だんだんノッてきたところでしたのに。」


「その発言聞こえてるわよ。」


「おっと、そうですか……コホン、では仕切り直して」

私は一つ咳払いをしてからあの有名なアバンから言うことにしましょう。


「前回のラ○ライ○は!」


「いやいや!それ別作品だから!これアイドルの話じゃないでしょうが!」


「いや、アイドルではなくて、『スコォールアイドォール!』」


「発音良く言わない!」


「にっこにっ……ぐはっ!」


言わせるかぁ!!と、アキの昇○拳がミゾオチにヒット!…ぐふっ…マジで良い子は真似しちゃダメですよ……


「知ってる用語片っ端から言わない!!のっけから自由にも程があるわ!」


お腹を押え、顔面から地面に盛大なキスをするかと思ったところ「と、ともちゃん大丈夫……?」

と、顔から地面に倒れ込む私を抱え込んだのは、実は冒頭から出ていたミキでした。


「……あんなクリーンヒットもらって大丈夫じゃないですよ。どんなにヤベェ傷も次のコマには何事もなく戻ってるギャグ漫画じゃないんですよ。それに、ミキ……心配してくれるのはありがたいのですがあなたようやく一言目ですよ。私はそっちの方が心配ですよ……。」

ぐふっ、っと遠退く意識の中でアキが「ちゃんと言いたいこと言ってから倒れたなコイツ」と言ったのが聞こえました。



………………




…………




……



「……ふぅ。アキの昇○拳によって残機が1減った私ですがまだまだ大丈夫ですよ。さて、ミキの魅力を出すためにはボウリングでは相性が良くないですね。場所を移しましょう。」


十数分を要してなんとか回復した私。

学校終わってボウリングもしたのでもう時刻は18時です。これから電車乗って帰ったらいい感じに夕飯の時間です。うちは特に門限を定めてるわけじゃないですけど19時あたりを越えると怒られそうですね。

うーむ……少しだけ考えて二人に提案をしました。


「ついでに今日は時間も遅いので、別の日に飛びましょう。さっ、アキもミキも行きますよー」


「「え?え?」」


二人とも混乱しているようですが、お構い無しです。右手でアキの手を、左手でミキの手をそれぞれつかみます。


「せーのっ!えい!」


ジャンプすると場所も変わり、時間も夕方から昼間に変わりました。


「え?時間まで!?しかもなんか急に暑くなってきたんですけど。」


「はい、夏に飛びました。」


「いや、色々びっくりだけど、そもそもなんだこれ!?」


「え?アキ知らないんですか?テレビで芸能人がジャンプしたら場所変わるやつ。」


「それは知ってるわよ!そうじゃなくてなんでそんなことできるのよって話よ!」

アキが声を大にして突っ込んできます。


「んーとですね。話せば長くなるのですが……四次元に干渉すれば意外とイケるもんですよ」


「何をそんな凄いことをあっさり言ってんの!?話長くないじゃん!お前はド○え○んか!」


「まぁそんな感じですね。」


「そこは否定しようよ!」


「作中では季節とか明言してなかったのに……あれ、確か萌え袖させたいから季節は秋らへんって聞いたわよ。そしたら私たち学年変わるんじゃないの?」


「あーそれに関してはですねー。作中では半年しか経ってない設定なのに、四季全部巡ってる名探偵マンガみたいなものだと思っていただければ……」


「それ、ツッコんじゃダメなやつじゃない!?普通にサ○エさん時空で良かったでしょ」


「そっちもそっちでどうかと思いますが……人と同じこと言ったってつまんないじゃないですか」


「(多分、ともちゃんがさっき言ったのも誰か言ってると思うよ……。)」



「さて本題ですよ!ミキの良さを出すならやっぱりプールなのですよ!」

ふふふ、ラブコメで漫画やアニメなら絶対あるサービス回。これを早々にもって来ることで、アンケート結果を良くして打ちきりを神回避ですよ。アニメ化までした作者なのに、新しいさくひんが絶望的に売れなさすぎて1巻打ちきりになってしまうことだけは避けたいですからね。


「(さっきのといい、最近なんでもアリになってきたな……)で?なんでミキの良さがプールなのよ」


アキはジト目をしながら聞いてきました。


「ふっ……もちろんそれは悩殺です!」

何を今さらと嘲笑しつつも、ミキの前にズビシ!と人指し指を向けました。


「ふぇ!?」

ミキの顔が一気にゆでダコのように真っ赤になってしまいました。ド下手くそなケータイ小説風に書くなら

『(*・∀・*)が(///◇///)になった!』みたいな感じでしょうか。


「私服のミキはダボっとしていてわかりづらいですが、制服姿のミキはそれはそれは良いスタイルをお持ちなのですよ。」


「オヤジか!」


実はその小動物的な顔立ちと仕草で一部どころか結構な男子達に人気があるミキですが、体つきもなかなかだと評判だと専らの噂なのです。かく言う私もちょっと挟まれたいですよ。


「で、でも水着なんて恥ずかしいよ……」


「この歳になってまだ恥ずかしいとか、そんなの都市伝説で現実にはいないんですからちゃっちゃと着替えてきてください。」


「ふえぇ……ともちゃん辛辣……」

といいつつもちゃんと着替えにいくミキは律儀ですね。残された私たちは、ミキが着替えて出てくるのを待つことにしましょう。


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