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この作品には 〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

偶然に死ぬのと、必然に殺されるの、どっちがいい?

作者: Progress

特になし。

 私は今、自分の心に渦巻くある感情に決着をつけるべくここにいる。

 

 放課後の教室で、私は目の前の小柄な少女に質問した。

「『偶然に死ぬ』のと『必然に殺される』の、どっちがいい?」

「何なのいきなり?怖いよ。うーんまあ、いずれにせよ絶対死んじゃうんでしょ?そんなのどっちがいいかなんて選べないよ」

「では貴女に選択をしないという選択肢が無く、必ず一方を選ばなくてはならないならば、あえてどちらを選ぶ?」

「うーん・・・・・・『偶然に死ぬ』方かな。きっとこっちの選択肢なら、『必然に殺される』のと違って、自分がいつ死ぬか分からないんじゃないかなって。それなら死ぬ瞬間までびくびくせず、楽しい気持ちで生きられるような気がするよ。だからあえて選ぶなら『偶然に死ぬ』方かなって」

「ふふ・・・・・・」

「どうしたの?」

「続けて」

「えっとね、あと『必然に殺される』方は誰かが私を殺しちゃうんでしょ?その誰かさんが私を殺しちゃったら、その人はおまわりさんに捕まっちゃうよ。そうしたらその人は一生、人殺しの過去を背負って生きていかないといけなくなっちゃう。一度しか無い人生が台無し。あとその人の家族も悲しんじゃう。そんなの辛すぎるよ。だから『偶然に死ぬ』方がマシかなぁって」

 ふふ。こんなえぐい質問にも純粋で慈愛に満ちた答えを返してくれる。やっぱり私はそんな貴女が好き。大好き。狂う程好き。さらに言うと最近、私の貴女への愛がもっと別のいけない感情へと昇華している感覚がある。だからこそ誰もいない放課後の教室に貴女を呼んだ。そう私は、貴女を殺してしてしまいたい程愛している。この気持ちをどうにか処理すべく私はここにいるのだ。好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。好き。

 

 大好き。死ね。


 私がこの歪んだ愛を刃渡り10数センチ程の刃に込め、先の質問の回答者たる少女の息の根を止めるのに、さほど時間はかからなかった。

 手に付着した彼女の血液を舌で絡め取りながら私は呟く。

「私は、殺人で警察に捕まる事にだって、全く恐怖を感じない壊れた子。そして友達は勿論、悲しんでくれる家族もいない天涯孤独の子。私は可哀想な子。だからこそ貴女のような純粋無垢な子が、好きで好きでたまらなかった。私のモノになって欲しかった」

 跪き、少女の遺体を抱き締めながら私は付け加える。

「貴女を『必然に殺した人』は今、貴女が思う程不幸ではないよ。なにしろ愛する人を自らの手で殺せたのだから」

偶然に死ぬのと、必然に殺されるのどっちがいい?って聞かれたらどう答えるか?自分では未だに答えが出せていないです。それよりも、病的に同性を愛する少女がどのような行動をとるか自分の中でシュミレートしてみたく書きました。お時間ある方、感想お待ちしています。

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