Emergency alert(非常事態)/ 2
前の続きです(゜Д゜)ノ
……は?
いやいやいやいや!ちょっと待て!何!?もしかしてバレた!?なんでオレ何かヘマをしでかしたか!?
と、とりあえず動揺しているのを隠す為にオレは平静をよそおって
「な、なんで?」
ちょっと声が上擦ってしまったが一応PSCで声帯模写訓練を受けてるから大丈夫だろう。
「ちょっと学校を案内してもらおうと思って」
なんだそういう事か。オレは心中で安堵の息をついた。しかし何故オレに?
オレが西条さんに承諾の返事をしようとしたその時、
「俺と行こうぜ西条さん。こんな強面なやつよりこっちのイケメン面の方がいいだろ?」
と、このクラスのチャラ男(名前は覚える価値がないから覚えてない)が絡んでいった。
その瞬間、西条さんの今まで優しかった気配が突然恐ろしい気配に変わり、笑顔のままで、
「私は上堂君に頼んだんです。あなたみたいな低脳で下品な人に頼んだ覚えはありません。」
これは、オレの聞き違いか?あの今までみんなの質問を全部答えてずっとニコニコしていた西条さんの口からどこかのお嬢様みたいな発言をしてたと思うんだけどオレの聞き違いじゃないよね。
やっぱり聞き違いじゃなかったらしい。クラスメイト全員凍りついてらっしゃる。
しかし、西条さんはみんなが固まっているのを気にせずオレの手を取り、
「さぁ、上堂君行きましょう」
「あ、はい」
あの気配は消えたけどおもわず敬語で返答してしまった。
て、ていうか手!?
彼女はオレの手をグイグイ引っ張り教室の外まで連れていかれ、なぜか屋上の方向に西条さんは歩いていく。
ん?ちょっと嫌~な雰囲気になってきた。
「あの、西条さん?」
「ん?なんですか?」
「なんで西条さんはオレに学校の案内を頼んだのにオレは手をひかれて屋上の方向に連れていかれてるのかな?」
「あら、鋭いのね。それはねあなたに言いたい事があるからよ」
……やばいな。どんどんヤバイ方向に向かってるぞ。
けど、もしかするとオレの考えと違う内容かもしれない。うん、そうだ!そうに違いない!
しかし、そんなオレの考えは数十秒で早くも崩れ散った……
「昨日、私の家にスーツ姿で無断で入って私の前に現れたのってあなたでしょ」
屋上についた瞬間、いきなり爆弾を踏んできた。
デスヨネ~バレテルヨネ~
「やっぱりあなただったのね、顔に出てるわよ」
「え?顔に出てた?」
「えぇ、完全に「デスヨネ~バレテルヨネ~」って顔してたわよ」
しまった、あまりの衝撃の事態に平常心を保ってなかったらしい。彼女に自分の考えてる事もバレてるもん。
「で、なんで私の家に入ってきたの?」
……どうしよう、なんて答えたらいい?
オレが悩んでると彼女が、
「まぁ、入って来たことはどうでもいいわ」
いいのかよ!?
「一番の問題はわたしの……」