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023 魔法②(ダイヤード5歳)

ブックマークありがとうございます。

楽しんでいただけると幸いです。

「それでは少し遅くなりましたが、魔法の講義に移りましょうか」


「はい。お願いします」


「コホンッ。それでは、魔法とは自分の体内にある魔力を使って自然に干渉する力のことです。ただ、体内魔力だけでは意味がなく、属性を付けないと自然に作用することが出来ません」


「そのための付属式ですね」


「はい。殿下は魔法属性の種類は分かりますか?」


「え~と。『火』、『水』、『土』、『氷』、『雷』、『強化』、『聖』の七つです」


 ダイヤードは指折り数えながら言った。


「よく勉強しておられますね。では、それぞれの特徴について解説しますね」


「はい」


「火属性は近くに本物の炎がないと使えませんが、使えば周りも含めかなりの被害が出ます」


(そりゃ~火だもんな。木々があるところでは使用厳禁だな)


「水属性は火と違い、生み出すことが出来ますが、魔力の消費が激しいです。何故なのかはいまだ解明されていません」


(酸素と水素の化学結合だよな)


「土属性は一番使い勝手の良い属性です。そのため使用者が多いため、あまり高位貴族には好まれていません」


(そりゃ、貴族だもんな。汎用性より希少性に価値を見出すよな)


「氷属性は水属性と同じです。ただ、水属性より魔力を使います」


(化学結合に加え、分子運動の停滞を考えたら、相当なエネルギーを使うよな)


「雷属性は王家にのみ許された属性です。水や氷と同じく無から生み出せます」


(俺の予想では、生体電気の増大と放電現象じゃないかな)


「強化属性は運動能力の強化です。腕力や瞬発力が強化されます。ただ、体内魔力に依存しているので、持久力の強化は難しいですね」


(ダンの属性だな。俺はこれも生体電気が絡んでいると睨んでいる。脳のリミッターを一時的にカットしているんじゃないかな)


「聖属性は回復力を高め、魔物を遠ざける結界を張ることが出来る属性です。男性なら聖人、女性なら聖女と呼ばれています。唯一、付属できない属性です」


(俺もこれが一番不明な属性なんだよな。何だよ結界って!)


「以上が属性の説明となります。何かご不明な点などございましたか?」


「いえ。分かりやすい説明でしたよ」


「ありがとうございます。殿下の理解力が凄まじく良いのだと思いますよ」


「は、はい。ありがとうございます。そーいえば、体内の魔力量は増やせるんですか?」


 ダイヤードは理解力まで幼児に合わせるのは、早々に諦めている。


「魔力を増やす、ですか。…… それは無理だと思います。少なくとも私はそのすべを知りませんから。逆に問いますが、殿下は魔力量の大小はどうやって決まるかご存じですか?」


「血脈です。そのため、貴族は魔力の多い者同士で婚姻を結ぶのでしょう?」


「そうです。稀に平民からも魔力が多いものが生まれるようですが、魔力の多い親からはほぼ確実に子も魔力が多いのです。もちろん魔力の少ない子も生まれることもありますが、極端に魔力が少ないことはまずありえません」


「では、魔力をしっかりと操作したら、より少ない魔力で魔法が使えませんか?」


「それは難しい問題ですね。殿下が想定した魔法が使えると言えますし、全く同じ魔法が使えるとは言えません」


 マオラスは難しい顔をして言った。


「どういうことでしょうか?」


「例えば、殿下が『雷撃(らいげき)』で魔物を倒すとしましょう」


 雷撃とは、手のひらから雷を飛ばす魔法だ。


「10の魔力が必要な雷撃ですが、8の魔力でも放つことが出来ます。それで魔物を倒すことが出来れば、殿下の思った結果になります」


 ダイヤードは黙ってうなずいた。


「しかし、放った雷の範囲が狭くなったり、距離が短くなったり、威力が減少したりします。これは全く同じ魔法とは言えません」


「なるほど。よく分かりました。でも、結果が同じなら効率よく魔法を使ったほうがいいですね」


「いえ、魔法局や軍に限って言えばそうとも言えないのです」


「そうなのですか?」


「魔法局に所属する魔法師は遠距離攻撃を担当、軍の魔法師は中距離攻撃を担当しています。その際に重要なことが何か分かりますか?」


 ダイヤードは軍という特殊性を考えた。


「皆が規律を守り、命令を忠実に遂行することですか?」


「難しい言葉をよく理解し、覚えていますね。ですが、概ね言われた通りです。兵は自分勝手に魔法を使ってはいけないのです。司令官が10の魔力を使った魔法を求めているのなら、全員がその魔法を使わないといけません。8や12の魔力の魔法では駄目なのです」


 マオラスは自分の昔を思い出したのか、どこか諦めたような目をしている。


「そうしないと作戦に支障が出る可能性があるということですね」


「はい。そのため、魔法局や軍に入るためには、規定の魔力量が求められるのです。貴族の中には少数ですが、規定量の魔力がない赤ん坊には付属式を行わない家もあるようです」


 付属式が行われなかった無属性の魔法師が魔術具師となる。そのため魔術具師は家族から見捨てられたと宣伝している職業でもある。それもあってか無属性の魔法師として大人になった貴族は、独自でお金を払って付属を行う者が多い。


「ということは、簡単に魔力量を知ることが出来るのですか?」


「教会に喜捨(きしゃ)をすると、調べてくれますし、高位貴族になると赤ん坊を外に出すわけにはいかないので教会の者を直接呼んで調べますよ」


 そう言うとマオラスは体内魔力の感知方法と、魔力の操作方法を教えた。


レミ「質問がありますの」

ダイ「うん。何だろう」

レミ「ダード様は自由に属性が選べるとしたら、何属性がいいですか?」

ダイ「雷属性だね。夢が広がる属性だよね。ラノベの知識がどこまで通用するか楽しみだよ」

レミ「まぁ~愚作者がこじつければ何でも出来そうですわね」

ダイ「そんな身も蓋もない…… 世の作家さんに謝れ」

レミ「世の作家さんは色々調べ、独自で理論を構築している偉大な作家さんですわ。私が言ってるのはこの小説の愚作者のことですから問題なしですわ」

ダイ「あぁ、なら問題ないね。そういえば、レミの属性は何なの?」

レミ「それをきちんと考えてないのが、愚作者ですの」

ダイ「あぁ、考えてないって言っちゃうんだね」

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