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018 リューデックの王族(ダイヤード5歳)

010話において、「氷魔法師」を「凍結魔法師」と変更しました。


楽しんでいただけると幸いです。

「何度か冷や冷やした場面がありました。…… 向こうが強硬手段に出て来なければいいのですが……ね」


 オリヴィアは眉をひそめてダイヤードに言った。


「ごめんなさい。生魚の話でテンションが上がってしまいました」


「私もダードの口調に慣れ過ぎてしまい、貴方の思考が普通でないことを失念していました。ごめんなさいね」


 子供ながらに大人と対等に話が出来ることが他人の知ることとなるのは、ダイヤードとオリヴィアにとっては弊害でしかなかった。


「いいえ。僕が考えなしでした。母上は何も悪くありません」


「いいえ。子供は親が守るものです。私が話に介入して、ダードを目立たないようにも出来たでしょう。驚いているうちに後手に回ってしまいました」


 つまり、ダイヤードの突然の興奮に口を(はさ)めなかったということだ。


「やはり悪いのは僕ですね。…… 話は変わりますが、交流会ってお見合いだったのですか?」


「…… 何故そう思ったのですか?」


 ダイヤードの話題の切り替えに思うところはあったが、オリヴィアは話に乗ることにした。


「はい。最初にユークリッドの愛称呼びにこそタターニア妃のフォローはありましたが、それ以降ナディア王女に対する視線や会話、そして王弟殿下や王子を気にかけない様子を誰も注意しませんでしたから」


 時折、オリヴィアは会話中に教育の一環としてダイヤードの考えを言わせようとする。そのためダイヤードは姿勢を正して答えた。


「なるほど」


「それにリューデック王国側も不快感を表していませんでした。それが決め手です」


「ええ。正解ですよ。私にも直前まで知らされておりませんでしたが、私たちからしたら幸運でしょうね」


 オリヴィアはニッコリと微笑むと頭を撫でた。


「それでダードは王子と王女はどのように感じましたか?」


 オリヴィアは続けて言った。


「ナディア王女は好奇心旺盛で元気な方だと思いました。五歳なので淑女としての教育は進んでないでしょうから、今後に関してはよく分かりません。ただ上手く教育できれば賢く、下手をすれば我儘になるかなと思いました。カートニー王子が【シスコン】ぽいので、彼が鍵ですかね?」


「【シスコン】って何ですか? コーキの知識かしら?」


 オリヴィアはダイヤードの口から出る聞いたことのない言葉は、コーキの知識だと判断している。


「あっ! 【シスコン】は姉や妹に強い愛情を向ける人のことです」


 思わず口にしたことに気付いたダイヤードが答えた。


「なるほど。覚えておきますね。それで【シスコン】のカートニー王子についてはどう思いましたか?」


 この時点でカートニーは【シスコン】認定された。


「僕が言えることじゃないですけど、八歳にしては落ち着いていると思います。後は優秀な方なんだろうなと思いました。うーん。それぐらいですね」


「そうですね。私は悪戯好きな子だと思いましたよ。カートニー王子から言われた言葉は覚えてないですか?」


「えーと。『丁寧な話し方だね』って言われた時は少し焦りましたね」


 ダイヤードは空を見て、思い出しながら話した。


「あれは恐らくワザとだと思いますよ。ダードの反応を確かめたかったのでしょう」


「や、やっぱり色々知られたでしょうか?」


「王弟殿下と王子はダードが異常だと思っているでしょうね。しかもリューデック王国の言葉を理解していることも知られたと思いますよ」


「え!?」


「あれだけナディア王女の言葉に反応していたら、気付いてくださいと言っているようなものでしょうに」


 オリヴィアは頬に手を当てた。


「ほ、本当に? ……本当だ。母上、ごめんなさい」


 ダイヤードは交流会でのことを思い出し、自分の不甲斐なさに青ざめた。


「いくらコーキの知識があったとしても、あなたはまだ五歳なのです。色々失敗をして学びなさい」


 ダイヤードは頭を撫でる手がことのほか温かく感じた。


レミ「……」

ダイ「……」

レミ「…… 補足事項とかありませんの?」

ダイ「…… 特には」

レミ「なら宣伝しましょ!」

ダイ「そうしましょ!」

レミ「愚作者が短編小説を書きましたの」

ダイ「現代の恋愛小説です」


「「興味があれば読んでみてください」」

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