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第二十五話 有能すぎて扱いどころに困る社員って必ずいるよね?

前回までのあらすじ。

アーニャ「なんで私がご主人様やねん。お嬢様とかがいいわ」

ミコト「そこに指摘するの!?」

エルフでも300年という寿命はある。

魔王だと500年だったか。

逆に勇者は生きていても150年。


魔の勇者は今は80歳ぐらいだという。

それでも、年とは取っていくもの。

そして、年齢と共に身長は伸びて体重も増える。


けれども、不老不死にはそれが当てはまらない。

つまり、私は生涯6歳のままで永遠に過ごすということになる。


「う、羨ましい」


何が羨ましいですか?

身長体重も増えないんだよ?これ以上何を食べても、寝ても何をしても永遠にこのままだよ?


「何となく、気持ちは察しますが。過ぎたことを言っても仕方がないのでこの二人はどうします?」


「ねえ。従魔契約って解除できないの?」


「無理です。私の力では…」


「じゃあ、この二人ここで殺す?」


ひっ!?という声が出てきたのは無視だ無視。


「ええっと。私といたしましてはちょっと抵抗があります」


え?魔物だよ?今は人間の姿をしているけど、立派な魔物だよ。


「じゃあ、どうすんのよ?」


「しばらくは人間として住まわせてみてはどうでしょうか?」


「ふむ。二人は何ができる?」


「えっと。薬が作れます」


「姉さんと同じく」


「薬って?」


「状態異常回復や体力の全回復。各種の基礎能力値強化などですけれど」


「それは私も保証します。アーニャさんが寝てる間に熱を出したとき、一発で治りましたから。それから、アーニャさんが体が黒くなった時、普通の色に戻ってましたし」


なるほど。それで不老不死につながるわけね。

とは言ってもダークエルフには変わりはないけどね。


「あとは?」


「えっと。毒も作れます」


「姉さん。毒は言っちゃダメ!」


あ。といったがもう遅い。


「それって、致死性の高いもの?」


「ひっ!ごめんなさいごめんなさい。でも、誓って人には入れてません」


「姉さんの言っていることは本当です。だから許してください」


「私は致死性の高いものと聞いただけだけど?」


「致死性の高いものは作ったことはありますけど…」


「やっぱり、殺しましょう」


「ひいっ!」


お前は極端すぎ。


「他には?」


「えっと。えっと。あ。分体を使って色々なところを聞いたり、見たりすることができます」


それはいいな。行動範囲がぐっと大幅に上がる。


「分体って言うと?」


「えっとこれです」


そういうと、一匹の蜘蛛を出した。

それは小さくて私の手のひらサイズの小さな蜘蛛だった。


「戦闘は期待はできませんが、糸も出すことができます」


「あとは糸での服作りでしょうか?ごめんなさい。他には思い浮かびません」


結論。有能すぎて扱いに困ります。

あれだ。一般社員が天才すぎるけど、上司の命令しか従わないヘタレと同じだ。

しかも、上司が有能すぎるって言うね。

ミコトちゃんに任せても良いでしょうか?


ダメっすか?


そうっすか。


「どうでしょうか?」


彼女たちがウルウルとした眼で問うてくる。

私はふうっと溜息を吐いて告げる。

どうやら、ミコトちゃんも同じようだ。


「分かりました。二人共は私の配下として迎えます」


わあっ!という声が響き渡る。


「ただし、勝手に従魔契約をしたことは許さないからね」


「ひいっ!」

二話目投稿だぜ。ヒャッハー!

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