第十七話 チンピラが襲ってきた。
前回までのあらすじ。
アーニャ「校長の話が長いんじゃボケー!」
校長「ちゃんと。話を聞きなさい」
うわー。
くそ弱えー。
チンピラに絡まれました。
いやいや。本校の生徒にまさか、チンピラはいないだろうかと思ったけど。世の中広いね。
素行不良はいかんぞ少年。
うーん。何かしら狙ってくる意思があるように見えるけど、と思ったけど。
何だ。後ろにいたあいつか。
詠唱してるってことは何かしらの魔法でも使ってくるんでしょうけど。
「炎の飛礫よ!敵を薙ぎ払い。その力を示せ!バーンストライク!!」
ファイアボールの100倍は大きい火の球が五個も飛んできた。
あ。まずい。野次馬に当たる。
しかも、よく見たら巫女じゃん。
「はあ…はあ…どうだ!」
私は彼女を抱えて反対側に回り込んだ。
「あ、あの…ありがとうございます」
いいえ。巻き込んだのは私ですし。お気になさらず。
「こ…このや…!!」
「こらー!何をしとるか!?」
「まずいっすよ!兄貴!風紀委員が!!」
「ちっ!ずらかるぞ!!」
そういって逃げ出すチンピラたち。
やれやれ。転校初日にいじめにあった気分だ。
「貴様!巫女様に向かって何をしているか!?」
と今度は風紀委員の一人が私に向かって斬りかかってきた。
「い、いえ。あの…このお方は!」
うおーい。耳が痛いですこと。
というわけで、場所を移動する。
移動する先は私の家というか、宿屋の一室だった。
うおー。ブチ切れてらっしゃる。
っていうか、それ以上は絶対に喋らないでね。精霊ちゃん。
『ならば、どうしろと?』
いきなり、泣きそうな顔から真顔へと変わった。
精霊憑依。実際に見るのは初めてだったりするけど。
『これ以上。殺すとこの子が悲しむ。だからどうするのか。答えろ。神殺し!』
まあ、これ以上戦火を広げるのは得策じゃないというか、これしか方法はないんだけどね。
だったら、私に憑依してみる?
『な、なんだと?』
言っておくけど、私の過去は滅茶苦茶残酷だよー。小さい頃に親を殺され。半分魔族に育てられたんだからね。
前世も含めると地獄に近い。
『それはこの子に神殺しを消せという風に聞こえるが?』
そうですねー。この子の精神力が強いなら私の中の神殺しは消せるかもね。
消せるものなら消してみろ。私の中の神殺しが消せなかったら、どうせ、サナの中の神殺しも消せないんだから。
『ぐっ!』
そう。そして、この子は断れない。何故なら。
「やります!それで悲劇が終わるのなら」
ホラね。
この子は悲劇が終わることしか考えてない。
無理無理。そんなんで私の精神を乗っ取ろうだなんて。甘いにもほどがある。
『本当にやるのか?精神が壊れるかもしれんぞ』
精霊ちゃん。煽っちゃだめだよ。
「いいんです。それにこんなところで壊れるようではこの先は戦い抜けません」
私は彼女を降ろした。
『貴様はいいのか?神殺し』
別に構わん。バッチこーい。
『もしも、ダメだと判断したら、速攻で切るからな』
「はい。お願いします」
なんか、妙に気合が入っている気がするけど。
まあ、いいか。
さあ。私の中でもがき苦しむがいい。私は後は知らん。




