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No.40 [ブレスレットの裏話]

ミシャルがラジオに出演する数日前のお話。


▪▪▪


その日、ミシャルは山師の一人である、シイラの所に出向いた。

シイラは、珍しいとされる女性の山師だ。


「話って、なんでしょう。」


「お守り石を付けたブレスレットを作りたくて。」

シイラは、稀有な特殊鉱石を探すのに長けている。


「ああ、それで私に……か。誰かにあげるのかしら。」

ミシャルは照れくさそうにする。


「その、コマメさんにあげたくて。」


そう言うと、シイラは驚いた。

「まさか、ミシャルさん………コマメちゃんの事、好きなのね?」


「は、はい。そ、それで、今度のラジオのタイミングで渡そうと思って。」


「ふぅん。………分かったわ、手伝いましょう。」


▪▪▪


その足で、オリア山へと向かう。


「最近ね、頂上付近で七色に光る鉱石を見つけたの。きっとお守りの石に、と思っていた所なのよね。」

登山中、シイラはそう話しかける。


「そう言えば、特殊鉱石ってどう見つけるんですか?前から気になってて。」


「うーんとね、これよ。」

ポケットの中から、小さな鉄の塊が入った瓶の入れ物を見せた。


「これ、普通の鉄………ですよね?」


「只の鉄じゃ無いわ。普段使う鉱石とは違うモノが見つかると、蒼白く光るの。しずくさんが【メロリア】で造った物なのよ。」


成る程、とミシャルは頷いた。


登山してから、一時間経った所で採取場所に着いたようだ。

先程言っていた、鉄も蒼白く光っている。


「よいしょ。この石を、少し磨いて……ほら、七色に光るでしょ?」


「本当だ。これ、なにか良いことが起こりそうな感じ。」


「そうね。……さて、帰りましょう。」


▪▪▪


その翌日。

鍛冶場で、ブレスレットを作る。

作り方は、自身で考えてやろうと思った。


「よっ、ミシャル。……ブレスレット、作ってるんだってな。」

ワイダが部屋に入ってきた。

どうやら、シイラから話は聞いていたらしい。


「はい。……イチからの手作りですけど。」


「………告白、上手くいくと良いな。」

小声でそういった。


「は、はい。」


▪▪▪


こうして作りあげたブレスレット。

そして、ラジオ本番で何とか受け取って貰えた。

無事に気持ちが伝えられて一安心、と思ったミシャルだった。

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