No.32 [ゼロの料理勉強]
『アールガイさん、ジアンさん、今日はよろしくお願いします。』
今日は[ゼロ]が料理を勉強する日だ。
食堂を休みにして、その厨房で勉強会をするとの事。
『……あ、あの、エプロン………でしたっけ。に、似合うかしら……?』
「お似合いですぞ、[ゼロ]殿。」
「うん、アールガイさんの言う通りよ。」
[ゼロ]は照れくさそうに笑う。
「じゃあ、今日は玉子焼きと肉じゃがを作りましょう。」
ジアンが言って、二人は頷いた。
▪▪▪
「肉じゃが用の野菜の皮剥きは終わっているから、切っていきましょう。」
『え、え~っと、これの持ち方は……?』
包丁を見て、[ゼロ]が呟く。
「包丁ね。これは、こうして……握ってみて。」
『こうして、こう。……ほう、それで野菜はどう切るのかしら?』
「片方の手を、猫の手みたいに添えて………ストン、と落とす。」
やってみる。ニンジンが見事に切れた。
『ほぉぉ!こうやるのね!』
「その調子で、どんどんやりましょうか。」
『はい!』
▪▪▪
「初めてにしては、綺麗に切れていますね。………さて、次はお肉を炒めましょう。」
フライパンを火にかけて、温まった所で、油を入れる。
その後にお肉を入れる。
『何じゃ、お肉がバチバチしている。』
「表現の仕方が独特ですな、[ゼロ]殿は。」
アールガイが呟く。
「お肉の色が変わったら、野菜を入れて……ここから、[ゼロ]さん…炒めてみませんか?」
『よ、よいのか……?』
菜箸を受けとり、野菜を炒めていく。
「………あれ、意外と上手いのでは?」
『本当?』
ジアンは頷く。
「いい感じに炒めた所で、調味料とお水を入れて……煮込みます。」
『楽しみね。』
「その間に、玉子焼きを焼きましょう。」
アールガイが言う。
『卵………上手く割れるかしら。』
「ボウルの角に当てて、ヒビを入れましょう。くれぐれも強く叩かないように。」
『ひゃあ!………殻が粉々になってしまいましたの。』
アールガイが苦笑いする。
「[ゼロ]殿、これで手を拭いてください。」
『ふみゅぅ……難しいわ。』
「まあ、追々上手くなりましょう。」
その間、ジアンが卵を割っていく。
「[ゼロ]さん、この卵を溶いてください。」
菜箸で混ぜこむ。
『これくらい………かしら?』
「そうですね。これくらいで大丈夫でしょう。」
別のフライパンを用意する。
「まずは我輩が手本を見せますな。」
アールガイが手際よく卵を焼く。
『わ、わたくしには無理そうな……。』
「………ほれ、こんな感じと。」
出来上がった玉子焼きをお皿の上に乗せる。
「次は[ゼロ]殿、やってみましょう。」
『………はい。』
恐る恐る、卵をフライパンに流し込む。
「端から包むようにすると巻きやすいですよ。」
ジアンがアドバイスする。
『う………う………よっ………。』
型崩れしているが、何とか巻く。
全部巻き終わった所で、お皿に乗せる。
『………少し、焦げてしまったわ。』
「でも、初めてにしては上手いですよ。」
ジアンが言う。
アールガイも頷く。
▪▪▪
そんなこんなで、肉じゃがと玉子焼きが出来上がった。
「いただきます。」
早速食べてみる。
『もぐもぐ。なかなか美味しいわ。』
「そうですな。………これで、練習すればきちんとやれますぞ[ゼロ]殿。」
『そうね。………頑張ってみようかしら。お二人とも、今日はありがとうございました。』
二人は頷いた。
次回、遂に天界側の人達が動き出す………?




