No.26 [世界の再構築:マビロバ村編]
その日、[ワン]の魔力で『マビロバ村』という村が復活した。
どうやら、この『マビロバ村』という村はワールドゼロの最初の町並みらしい。
自然の所まで再現されている為、海の向こう側の島にある。
しずくと、アールガイ、そして[ゼロ]は、マビロバ村へ着いた。
外見はしずく町とは然程変わりはない。
「お待ちしていました。」
一人の女性が出迎えた。
「私は、この村の代理人………ライヴェと申します。」
創造者は流石に別世界からの転移で、復活が難しいため…最初の仲間が町並みの代理人とする案が取られている。
「この町の実情を見に来ました。」
しずくが言うと、ライヴェは頷いた。
「はい。では、中へどうぞ。」
▪▪▪
「本当に、私たちと変わらない町並みだわ。合格しなかったのが謎みたい。」
しずくは呟く。
「………一つだけ、欠点がありまして。」
ライヴェが言う。
「欠点、とは?」
アールガイが聞く。
「武器が、弱くて。」
「と、言うと?」
「製鉄所へ向かうと……分かります。」
その足で、製鉄所へ向かった。
「ここ、私たちと変わらないのでは?」
しずくは言う。
「これ、マビロバ村の剣でございます。」
一件、変哲もない剣だが……。
刃物側を手で押すと、そのまま曲がってしまった。
「なぜ曲がるのー!?」
「曲がる剣なんておかしいぞ。」
「………そうですよね。どうしても、こういう剣しか作れなくて。植物すら切れない代物なんですよ。」
「そりゃあ、ドラゴンに立ち向かえ無いよね………。」
しずくが言う。
『この状況、しずくさんならどうする?』
[ゼロ]が聞く。
「やっぱり、剣の強化でしょうか。普段の生活や、思わない敵など……幅広く刃物を取り扱うようにしましょう。」
[ゼロ]は頷いた。
▪▪▪
「お待たせしました。ミシャル、と申します。」
ミシャルを呼び出した。
「剣の事ですよね。製鉄所へ案内お願いします。」
ライヴェは、ミシャルを製鉄所へ案内した。
「これ、何ですけど……。」
ライヴェは、剣を見せる。
「曲がるのか……。これは『硬さ』が足りない物ですね。鉱石は何を使っていますか?」
「これしか扱ってなくてな。」
村の鍛冶者、アミネが石を渡す。
ミシャルは、石を触る。
「これ、うちの所の『アラザン石』に近い性質かもしれません。刃物にすると、軟らかい性質で、単体だと刃物は不向きな石ですね……。」
「石の性質……って、あるのか?」
アミネが聞く。
「ええ。うちの町は、二つの鉱石が採れる山がありまして。そこから『硬さ』と『切れ味』に影響する石を合わせて、作っているのです。」
「私たちの所には、剣で使えるのはその石しか採れないと………。」
「鉱石の山も、見せて貰えますか?」
「では、案内しますか。」
アミネが言うと、ミシャルは頷いた。
▪▪▪
「………ここが、石を掘り起こしている所です。」
「案外、うちと変わりは無いな。」
「中へどうぞ。」
二人は中へ入る。
「あれ、この石は?」
ミシャルは、カゴに入っている石を見つける。
別の鉱石みたいだ。
「ああ、それは盾用の鉱石だが…。」
「………これ、これですよ!」
「まさか、これを剣に?」
「ええ。この石で、硬さを出せば………!」
「そうか、そういう考えもあったのか。」
早速、その石を持って製鉄所へ戻る。
「まずは、二つの石を半々にして調合しましょう。それから、微調整で作りあげましょう。」
試しに、それぞれ半分の調合で剣を作る。
「………よし、これでどうだ。」
出来上がった剣を触ると、前より曲がらない。
「本当に、石の掛け合わせって大事なんだな。」
アミネが感心する。
「はい。………ここからが本番、ですね。」
アミネは、頷いた。




