No.25 [新たなる日々へ]
あの一件から、翌日。
「[ゼロ]さん、[ワン]さん………おはようございます。」
しずくは二人が休んだ家へ赴いた。
『おはようございませ、しずくさん。』
[ゼロ]が挨拶をした。
スラリとした姿で、白い髪をなびかせている。
「寝れましたか?」
『ええ。』
「朝食、うちで食べてってください。アールガイさんが作る料理は絶品ですよ。」
『そうなの?それは楽しみね。』
▪▪▪
二人をしずくの家へ呼び寄せた。
テーブルには、四人分の食事が置いてある。
「今日はちょっと張り切りましたぞ。」
アールガイが言う。
『いやはや、我らが作る料理とは違いますな……。』
[ワン]が呟く。
「では、お二人とも………席、どうぞ。」
皆は座った。
「いただきます。」
『………もぐもぐ、んん!これは美味しい!』
[ゼロ]が目を輝かす。
それから、すっかり箸が止まらない。
「喜んで貰って………良かったね。」
「ええ。」
▪▪▪
『ごちそうさまでした。はぁ~、美味しかったわ。』
[ゼロ]は満足そうにした。
「作り方、お教えしますぞ。」
アールガイが言った。
『ほんとぉ?今度、教えて貰おうかしら!』
「何か、すっかり落ち着いちゃったですね。」
しずくが言う。
『乗っ取ろうとしていたのは事実だけど、案外………皆と暮らすのは良いかもしれないわ。何でもう少し早く思い付かなかったのかしら。』
▪▪▪
「何とか、[ゼロ]殿を説得出来て良かったですな。」
二人が家へ帰った所で、アールガイが言った。
「うん。」
「【メロリア】の件は、本当に良かったのか?」
「いずれは使わずに、と思っていたし………ちょうど良かったのよ。」
「そうか。しずく殿の言うなれば、ですな。」
しずくは笑顔を見せた。
この日から、新しい生活の幕開け……である。
この後、17時より『しずく町のラジオ vol.2』を更新します。
そちらもよろしくお願いします。




