第20Q それぞれの課題
練習試合から2週間がたった。武はみんなで強くなるために、一人一人の練習メニューを考えたが、あえてすぐには伝えなかった
「みんな、昨日の試合で足りなかったと思うことを自分で考えて取り組んでほしい」
武は言った
武は考えた。自分がすぐに答えを教えてしまえば、考えるという可能性を潰してしまう。それは避けたかったのだ
みんな期待とは違う武の言葉に不安を覚えたが、各々が考えて練習している
「もっとボールをとりにきてよ」
祐介は3人相手にドリブルキープの練習
シュッ
スパッ
シュッ
スパッ
「入るようになってきたかな?」
隼人は黙々とゴール下シュートの練習をしていた
ハァハァ
紺田はひたすらダッシュを繰り返している
ダムッ キュッキュ
ダイはドライブの練習をしていた。
武は状況を確認する
祐介君はボールキープが上手くなったな
隼人君はゴール下のシュートが安定してきた
紺田君はもう少し考えてもらわないと
ダイのあのドライブのムーブは大友のものだ。それだけでない。オレの動きや他の人の動きを真似して、オフェンスの引き出しを広げている
「(みんながんばってるな。そろそろいいかな)みんな、ちょっと集まって」
武の声にすぐに全員が集まる
「みんな、あれから色々考えたんだね」
「「「「もう負けたくないから」」」」」
みんなが声をそろえて答えた
ニッ
武の頬が緩む
「(予想通りの答えだよ)」
「じゃあ祐介君から」
「うん」
「祐介君はドリブルが上手くなってきたから、そのまま続けて。後はディフェンスの練習とそのドリブルを活かしてドライブにいくようにもしてほしい」
「分かった。確かにこの前全然止められなかったもんね」
「次に隼人君」
「お願い」
「ゴール下シュートが安定してきたね。後はディフェンスがいる状態でも練習しよう。そしたら次は背が高い相手を想定して練習しよう」
「ビシバシお願いします」
「紺田君」
「うん」
「もっとボールにさわって、走るのも大切だけどもっとボールの感覚を掴むんだ」
「・・・うん」
少しどもる紺田
「自信を持って、紺田君にしかできない方法を考えてきてるから
「ホントに!?」
パァっとした表情に戻る
「(相当自信をなくしてるな。しっかりフォローしなくては)」
「最後にダイちゃん」
「よろしく」
「オフェンスの引き出しを増やすことは悪いことじゃないけど、相手が相手だからね。3つに絞って練習しよう。祐介君と1対1の練習をしていこう」
「分かった。よろしく祐介君」
「負けないよダイちゃん」
「みんな、僕は何度でもいうよ。絶対勝てるだから頑張ろう」
「おお!!」
武の言葉に目に力が灯る4人
冬に向け、特訓に入る




