表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/3

生きる意味:生物の本能としての考え

今回は、前回言った「人は選択において価値の高い方を選ぶ」というようなことについて、もうすこし深めておこうと思う。


「人は選択において価値の高い方を選ぶ」

これは簡単に言えば、

「やりたいことをやっている」

こう言い換えることも可能になるだろう。


そして、こんな言葉を聞いたことはないだろうか?

「生きている間に楽しい思いをたくさんした方が幸せである」

まあ、この通りでなくてもいい。

これは、「楽しい」とか「幸せ」とかの「主観的」な見方での生きる「価値」だろう。

だが、別にこの文章における生きる「価値」については、「主観的」な見方の「生きる意味」は言及しない。

それは、自分が自分につける「価値」であり、その価値は人間一人ひとりが自分でつけることができるのだから。

ここでは、新しい見方をしてもらいたい。


まず、第一に人間を操っているのは何か、を考える。

これは、自分だ。

そして、自分ではない。


何が言いたいかというと、

人間を操っているもの、それは「本能」だということだ。

本能は、ある意味では自我の一部だといえよう。

だがそれは、時として自我を上回る。

そうして、その本能の通りに行動する。

それは純粋な「死への恐怖」から来る「生存本能」かもしれないし、

その一部とも言える、

「食欲」

「睡眠欲」

そして、

繁殖のための、

「性欲」


そのほかにも色々な欲があるだろう。

しかしそれらは上の3つの欲とは違い、

精神を守るための欲だ。

実際それらも重要である。

精神が本当に壊れてしまえば、

上記のの3つの欲は機能しなくなるのだから。

だからこれらを

「安定欲」

とでも呼んでおくとしよう。

そしてこの

大きく分けて3つの欲、

「生存欲」

「性欲」

「安定欲」

これらは複雑に関わっている。


自我、これは「安心欲」の塊である。

「信念」も同様にそう言えよう。

自己犠牲という行為は信念を貫き通す、という行為に他ならないだろう。

つまりこれは、その信念の強さが生存本能を上回ったということだろう。

信念とか、気合い、とかそういう言葉があればなんでもできると言っているわけではない、

これは、「生存欲」が機能できていないということに他ならず、

ある意味では、精神が壊れているといってもいいだろう。

これは精神の正常な状態を3つの欲が正常に反応している時のみを指したものとしての考えである。

残り2つの「欲」も、同様に、強さによっては、優先することが可能である。


そしてここまで言ってきた「欲」はどうやって満たされることを要求するのか。

それは、動物の躾と同じだ。

満たされればご褒美として、興奮や、幸福を感じるようにし、

満たせれなければ、悲しみや苦しみ、もしくは満たされなかったことによる影響が与えられる。

そういうシステム、そういうルールなのだと捉えることができよう。

つまり、幸せを求める心は、実際とても単純なのだ。

そして見方を変えれば幸せを願うことは、ルールに沿って生きること。

ある意味で、人間はそのシステムに囚われているのだ。

それは生物が生物である限り、

主観的にものを見続ける限り、

抜け出すことのできない原則だ。

こんなことばかり言っているとさすがに、

生の無意味さに呆れてしまうだろう。

むしろこの考えの無意味さに頭が痛くなってくる。

だがこの思想に嘘はなく、

この見方による、生への落胆は、消えることなく頭を蝕む、

これは気づいてしまったことが悪運といえよう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ