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第14話 〜朝〜

ハルトが夢の世界から戻ってきた。あたりはすでに明るくなっていて、鳥の鳴く声や町の人の生活音が気持ちいいくらいの音量で耳に入ってくる。『んん〜〜』と伸びをし、横を見るとすでにアキヤはベッドにはいなかった。アキヤが早い…………んじゃなく、ハルトが眼を覚ますのが遅かったのだ。正確には10時25分。壁に掛けてある木製の時計を見た。


起こしてくれよ…と思ったが、みんなも俺が疲れているんだと思って起こさないで置いてたんだな。と思い、ハルトはベッドから降りた。


ギシギシとなる階段を降りると、冒険者達が昨日のように朝から酒を飲んでいる。これも昨日聞いた話なんだがランクがDランク以上にもなると、当然魔物と戦う依頼が増えるので、いつ死んでしまうかわからない状態になる。なので大抵のギルドは危険な依頼を受けた回数が多ければ多いほど、割引をしている。どこかの大陸のどこかの街では、割引ではなく、タダ。という事にしたらしく、冒険者は自分の強さを忘れて危険な依頼を受け5分の1が自分の力では到底勝てないような魔物にやられ、死んでいる。

そんな事件があってから、冒険者達はいくら酒が飲みたいとはいえ、自分の力を過信してはいない。


「おーい、春兄ぃ。こっちだー」


不意にそんな声がかかった。声からアキヤのものだとわかる。そっちの方を見ると、フユカとアキヤ、ナツミと、昨日知り合ったガンバもいる。


「わかったー」


そう伝えると、颯爽と階段を下った。アキヤに言われた席に行く。1つ椅子が余っているのでそこに座る。


「はぁー、春兄遅すぎ…いくら疲れていたとはいえ、もう10時半ごろだぜ、もう2時間くらいここに居たんだぜ」

「悪かった。悪かっよ…」

「それと、俺は【鑑定】スキルを習得したんだぜ」

「おぉー!それはすげぇな」

「まぁ、本を見ただけで勝手に増えたって感じだけどな…それに加えてギルドマスターの話聞いてたら勝手にスキルのレベルが上がっていった。そんなに苦労しなかったな……」

「流石アキヤだな」

「いやぁ、あれくらいだったら春兄にも行けると思うけどな〜」

「普通はそんなに早く習得できねぇんだぞ」


ガンバが会話に参加してきた。ナツミとフユカは2人でギルド特性ケーキと果実ジュースを飲んで女子トークで盛り上がっている。


「普通は最低でも1日。遅い奴だったら一ヶ月経っても習得できねぇんだぞ、スキルってもんは」

「でも俺は1時間くらいでできたぞ」


アキヤが答える。最低でも1日かかるというスキルを1時間で習得。戦闘には恐らく向かないアキヤだが、心理戦などでは、かなり役立つ。


「それが多分、さっき話していた【センスの塊プロフェッショナル】の力なんだろう」


さっき…というのは、恐らく俺が寝ている間の事だろう。それにアキヤも【センスの塊プロフェッショナル】ってスキルを持って居たんだな、もしかしたら2人もかな?それに自分のスキルについて細かく話してなかったな、また今度スキル発表会を行わなくてな……


その後、すぐにスキル発表会が行われるのだが、またそれは別の話……


「なぁ、もしかしてナツミとフユカも【センスの塊プロフェッショナル】を持っているのか?」


ハルトが女子トーク真っ最中のナツミとフユカに聞いた。フユカのほっぺにはホイップクリームがちょっこっと付いている。実に可愛い。


「私はあったわよ」

「わっ……わたしも、。、」


2人は返事をした。ガンバは少し…嫌、普通に驚いている。恐らく、全員が【センスの塊(プロフェッショナル)】を持っていたからだろう。


「てことは、4人全員【センスの塊プロフェッショナル】を持ってあるってことだな」

「そういうことらしい」


アキヤの結論にハルトが頷く。


センスの塊プロフェッショナル】は、言葉の通り、凄まじいセンスを…才能を持っているものにしか手に垂れられないスキルで、スキルは常時発動型、アキヤのように普通ならとてつもなく時間のかかる特訓などをあっという間に終わらせてしまう。その他にも、闘いをしている者たちの技を盗むなど、色々なことができるようになる。


「俺にも鑑定スキルを習得出来るかな?」

「やってみたらいいじゃん。本を読んで知識を身につけるだけだ。あっ、でも、人の観察を怠るなってハツが言ってたぞ。俺は元々そういう事に慣れているから無視できたけど。本当はこっちの方が重要らしいぞ」


アキヤの言う通り、普通は知識よりも技術、人を見る目を鍛えるほうがきついらしい。少なくとも、10歳ほどの少年少女達の話す内容が嘘か本当かくらいはわからないといけないらしい。


「まあ、何はともあれ本を読んで人を見ればいいわけだ」


ハルトが簡単にまとめ上げた。アキヤはその通りッ!と言うような顔だ。ガンバはすでに、こいつらに常識は通じないと諦めている。


「あっ!そーいえば、フユカが魔法を使えるようになったぜ」

「ほんとか!それは!?」





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