表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/5

今日もこっちですいません

「休むはずだったのにむしろいつもの1000倍くらい疲れた……」

「そんな訳ないじゃん…それとも本郷君は私が嫌いなの?」

「いや、そういうことじゃない……っつか分かれよ原因お前だよ」


喫茶店から離れたが、橘はなぜかついてきた

他のマスターを除く3人はニヤついていたが、もうそれが気にならなかった


「じゃあな橘 ここが家だから」

「え⁉︎ 本郷君の家ってもしかしてお金持ち?」


そう聞くのも無理はない

俺の家は自分で言うのはなんだが実際豪邸とは行かなくてもそこそこ大きい家だ

まぁ親の金ではなく自分で稼いだけど結局使うことのない金を自分の客の為に改装しているだけだが

それに


「俺……親。いないよ?」

「いない?」

「思い出せる限りでは自分の記憶に親は出てきてない。多分小さい頃に事故かなんかにあって」

「なんでそう言えるの? 捨て子だったとか事故じゃなくても…その、殺人とかさ」

「自分の小さい頃の記憶もないから」

「…」


重い空気にしてしまった

ここはなんとか誤魔化さなければ


「ところで橘の方の両親は?」

「……こっちもいないんだ。親」


2人の間に静寂だけが広がる

こちらも聞かれたのだが、相手から聞くと言葉が出なくなる


「それは……その…大変……だな」

「そんな風に思わなくていいよ! 別に今は悲しくもなんともないし」

「本当に…?」

「本当に」

「本当の本当に?」

「本当のほんとーに‼︎」

「なら良いんだが……」

「じゃあ私家に帰るね!」

「…?」


ひとつ疑問に思うことがあった


「お前の家はどこなんだ?」

「私の……家?」

「あぁそうだ。 だって親がいないんだろ?」

「…安心して。 違法な事はやってないから」

「いや、単純に心配なだけだ。 お前がいいんなら別に違法な事やってても構わんが」

「やってないって‼︎ それに普通の生活送れてるから」

「じゃあ安心だ。 また明日な」


何となく言いくるめられてしまったが、続きはまた明日学校で聞くとしよう

今はそれじゃなく……?


「もしかして…」


橘の両親がいないことと橘があの喫茶店に入ることが出来たのにはもしかしたら関連性があるのかも知れない

その日、本郷は今までで『2番目に』橘の事を気にしていた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ