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本当に人間ですか?
「わるい、遅れた!!」
友人は言う。
何事もなかったかのように。
「遅い!!何してたんだ!!」
「わるいって言っただろ、ちょっと寝坊しただけさ」
そして、夢の中の僕も何事もなかったかのように会話をする。
僕は思った。
あぁ…僕のあの友人はこんな事ができるのか、と。
もちろん、できない。
本人を現実でジィーっと見てみたが誰がどう見てもできそうになかった。
本人にはもちろんこの夢のことは話していない。
そんな会話をしながら改めて僕らは電車に乗り、目的地へと旅立っていった。