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グレイル・アイズ  作者: 九六式
交差する運命
18/19

迷探偵





「んで、今度は何に巻き込まれたわけぇ?」


 放課後、いつものメンバーで寮まで帰ろうとしていると、ふと根間から質問される。


「いや、分からない」


 オルカさんはああ言っていたけれど「そうだ」とは断言していない。それに何より、証拠が無い。


「不具合って話じゃなかったか?」

「はい、先生はそう仰っておりました」


 燕翔寺の言う通り、学園では不具合ということになっている。犯人がそれほどまでに高度な技術を持っているのか、それとも学園もグルなのか。


「えー、でも2人だけってあるかなぁ?」

「え?2人」


 僕以外にも行方不明になっていた生徒が居たのか?


「ああ、そうそう。深海さんも居なかったんだよ」

「初耳だ……」

「洞堂様の少し前に戻って来られましたが、直ぐに先生と一緒に出て行かれましたので」

「それだ!」


 急に根間が叫ぶ。


「急に叫ぶなよ、燕翔寺がビックリするだろ」

「そんな、気になさらないでください」

「やっさしっ、燕翔寺さんマジ神やわ」

「同じ女子なのにこの差何?じゃなくて!」


 もう!と肩を小突かれる。地味にイイとこに入って痛い。


「瑠花ちゃんよ!何か知ってんじゃない!?」

「まー、確かに?」


 確かに、先生にも気に入られそうな優等生な彼女なら表向きに言えない様なこともコッソリ教えてもらえてたりするかもしれない。


「(それに)」


 一度は捨てた疑惑が再び生まれる。そう、オルカだ。


 あの時の彼女は黒い上着の下に制服を着ていた。体格も似た様な感じだし、声はちょっと違ったけど、声優さんの中には演じるキャラごとに同じ人とは思えない程声が豹変する人もいる。髪色も、シュミレーター内での僕らはあくまで映像だ。どうとでもなる。


 それになにより、顔が見えた。あの日と違って真昼で暗くなかったし、今朝彼女に至近距離で話しかけられた。間違いない。


「問いただす必要があるな」


 彼女の目的を、正体を。


「やる気じゃん。いいねぇ助手くん」

「いや、根間の助手とかゴメンなんだけど」

「なんでよ!」


 シンプル頭悪そうだし。






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