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11時から14時までご飯も食べずにお互いが無言で漫画の世界に入り込む。そろそろお昼ご飯食べようかという話を持ちかけたかったけれど、Aさんは無言でずっと漫画を読んでいるのでそれも難しかった。これって付き合う前のデートじゃないのかという気持ちだ。
14時すぎてからそろそろ出ようかという話になり、マンガミュージアムから退店する。喉が渇いたので何か飲みたいと私が言うと、コンビニで飲み物を買うことになった。Aさんからすればマッチングアプリの興味ない人間に支払うカフェ代すらもったいなかったのだろうと思う。3回目のデートが終わってからはLINEでやりとりすることも、もう会うこともなくなった。
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次は3歳上で今年24歳になる、IT企業勤務のBさんとマッチングする。身長185cmとのことだったけれど、実際に対面した際も背が高くて驚いた。1階目のデートでは大阪・ミナミのお好み焼き店で食事をし、周辺を歩いて帰る。なんば駅で合流した際にアプリで何人と会ったかという話になり、Aさんの話をすると
「俺にしとけばいいのに」
と言っていた。今思うとそれが危ない匂いもするけれど。
帰りに告白されて付き合うことになった。しかし次Bさんといつ会うか持ちかけても、日にちが決まったら言うの一点張りでなかなか決まらない。土日祝休みのはずなのに予定がわからず、平日夜しか会えないとはどういうことだろうか。やっと会えることになると思えば、相手都合で当日キャンセルになる。埋め合わせすると言ってくれたものの、ある日を境に連絡が来なくなった。怪しいと思ってアプリを入れてみると、がっつり「オンライン中」になっている。他に彼女がいて彼女に女遊びが見つかり、別れそうになって次でも探しているのだろう。私はBさんにお別れLINEを送り、そのままブロックした。
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3人目にマッチングしたのは1歳上で22歳の大学生Cさんだ。最初は普通にメッセージでやりとりしていたけれど、
「良かったらLINE交換しませんか? お祭りとかご飯とか行きたいです」
とLINE交換を持ちかけられた。LINEでもやりとりし、1回目はお互いの中間地点でランチすることになる。Cさんはマッチングアプリで誰かと会うのが初めてとのことで、
「バックに男がいたらとか思ったら不安だったけど、普通の可愛らしい人が来てくれて良かった」
と安心した様子だ。ランチで仲良くなり、2回目は四条河原町の居酒屋で飲もうという話になる。