古代魔法の中にある物体を浮かせる浮力魔法,物体を動かす動力魔法,船の速度を上げる風力魔法が発動されている。
発動の持続期限は≪ ジェジロエンダ大陸 ≫へ到着する迄に設定してくれたらしい。
セロが〈 テフの源みなもと 〉を構こう成せいして作つくってくれた船ふねは、そこそこの大おおきさの船ふねなんだけど、やっぱりと言いうべきか一いっ般ぱん的てきな船ふねとは違ちがうわけで……。
船ふねの周まわりに古こ代だいエンシェント魔ま法ほうマジックの結けっ界かいが張はられていて、常つねに適てき度どな温おん度どが一いっ定ていに保たもたれていて、実じつに快かい適てきな船ふな旅たびを送おくれるようになっている。
雨あめが降ふろうが、嵐あらしが来こようが、波なみが荒あれようが、津つ波なみが押おし寄よせて来こようが、一いっ切さいの被ひ害がいや悪あく影えい響きょうを受うけないようになっているし、間ま違ちがっても船ふねから海うみへ落おちる事こともない。
海かい面めんに浮ういているから、船ふねが揺ゆれる事ことも無ないから船ふな酔よいだってしない。
結けっ界かいが直ちょく射しゃ日にっ光こうを和やわらげてくれて、紫し外がい線せんなんかも防ふせいでくれるらしい。
紫し外がい線せんが何なんなのかオレには全まったく分わからないけど、浴あび過すぎると火やけ傷どに近ちかい日ひ焼やけをして肌はだを痛いためてしまうらしい。
人にん間げんじゃなくなったオレには関かん係けい無ない現げん象しょうらしいけど、念ねんの為ためなんだとか。
もうっ、セロは変へんな所ところで過か保ほ護ごなんだよな(/////)
セロの言いう事ことだから、本ほん当とかど・う・か・なんて分わからないけどな〜〜。
船ふねの後こう方ほうには、キャンプに使つかうような丈じょう夫ぶなテントが張はられている。
テントの中なかへ入はいると、とても船せん内ないの中なかとは思おもえない程ほどに広ひろくて、清せい潔けつ感かん漂ただよう綺き麗れいな船せん内ないになっている。
揺ゆれを気きにしないで料りょう理りの出で来きる本ほん格かく的てきなキッチンに繋つながっているドアの絵え,船ふな旅たびをしているのを忘わすれてしまうような温おん泉せんに入はいれる浴よく室しつに繋つながっているドアの絵え,運うん動どう不ぶ足そくを解かい消しょうする為ための≪ ダンジョン ≫へ繋つながっているドアの絵え,セロ専せん用ようの図と書しょ室しつへ繋つながっているドアの絵えがテントの内うち側がわに描えがかれている。
図と書しょ室しつは……必ひつ要ようなのか??
因ちなみに出で入いり口ぐちになっている船せん内ないは、寝しん室しつ兼けん居い間まリビングになっている。
約やく1ヵ月げつの船ふねで生せい活かつするから土ど足そく厳げん禁きんになっていて、セロもオレもブーツの代かわりにルームシューズを履はいて生せい活かつをしている。
こんなに快かい適てきさに恵めぐまれた楽らくな船ふな旅たびが今いま迄までにあったかな??
いやいや、オレは船ふな旅たびするのは初はじめてだったんだ。
因ちなみにセロは何なにをしているのかと言いうと、日にっ光こう浴よくをしながら読どく書しょに明あけ暮くれている。
船ふねに乗のって航こう海かいに出でて1週しゅう間かん経たっているけど、セロは読どく書しょしかしない。
毎まい日にち毎まい日にち、本ほんを相あい手てにして飽あきないよな…。
正しょう直じき、オレは既すでに船ふな旅たびには飽あきていた。
だって海うみが嘘ウソみたいに穏おだやか過すぎるからだ。
セロが用よう意いしてくれた地ち図ずを見みると、目もく的てき地ちを目め指ざして進すすんでいるのは分わかるんだけど、実じっ際さいに船ふねから四し方ほう八はっ方ぽうを見み回まわしてみても海かい水すいしか見みえないし、本ほん当とに船ふねが動うごいているのかすら怪あやしく思おもう。
結けっ界かいの力ちからで風かぜを感かんじ無ないからかな?
潮しおの香かおりは感かんじるんだら風かぜも感かんじたいんだけど、セロに頼たのんでみたら何な故ぜか却きゃっ下かされた。
船ふねにはマストが付つき物ものだけど、この船ふねにはマストなんて無ない。
あんまりにも暇ひまなもんだから、オレは暇ひま潰つぶしに妄もう想そうに耽ふけっていたわけだ。
宝たから探さがしか…。
ワクワクして楽たのしそうだけど、セロが居いるから秒びょうで終おわっちゃいそうだなぁ〜〜〜……ははは…。
今こん夜やの夕ゆう食げディナーの食しょく材ざいでも調ちょう達たつするかな。
オレはセロが用よう意いしてくれた釣つり一いっ式しきセットを使つかって、魚さかなを釣つる事ことにした。
今日きょうは何なにが釣つれてくれるかな??
マオ
「 ──セロぉ〜〜〜、夕ゆう食げディナーが出で来きたぞ〜〜 」
セロフィート
「 もうそんな時じ間かんです? 」