1枚目
夏休み終わるまで完結できるかチャレンジ第2弾
2019.7.25~
その日は、酷い雨が降っていた。俺の黒い髪とパーカーは濡れ、なぜだか分からないが人肌恋しくなる。
ネオン街の中心部はこんな天気でも、耳障りな声やバカでかい音であふれていた。
「……バカばっかりだな」
真夜中にも関わらず、俺はゴミだらけの道を歩く。騒ぐだけ騒いだ連中が後始末をしなかった結果がこれだ。奴らは自分だけ楽しめればそれでいい。他の人間が迷惑に思ってようが気にもしない。
空き缶をゴミ箱に投げ捨てるが外れてしまい、缶は間抜けな音を立てて転がっていく。
「クソ、なんで俺が……」
仕方なく空き缶を拾うと、それは飲みかけの安い缶ビールだった。まだ中身は残っている。
試しに飲んでみると、苦くて到底飲めなかった。咳き込み、今度こそゴミ箱に投げ捨てる。親父は今までこんなマズイ物を飲んでいたのか。
でもこんな物で現実を忘れられるのなら、いっそのこと学校や家の記憶を消し去りたい。
俺はどうしようもなく周りに馴染めない性格で、いつも一人だ。別に一人でも慣れているし、今も両親の喧嘩がうるさくて家を抜け出したところだ。
「ねぇ、そこの貴方」
誰かに肩をつかまれた。どうせ見回りをしている警官だろう。そう思って振り向くと、俺と同じくらいの年齢の男が立っていた。黄色のレインコートを着て、ワカメみたいな金髪をしている。
そいつは満面の笑みでこう言った。
「早くしないと、貴方の家族が死んじゃいますよ。アイライトくん」




