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36.「自称霊感のある友人」
「なに?怜、まぁた、なにか見た訳?」
かる~く、俺の肩に手を回しながら、祐樹は楽し気に、けれど小さな声で俺に聞いてきた。
この第一声からもわかるように、俺は、この二人の友人たちに例の幻覚の話をしている。俺の身の回りに起きている最早頭のおかしい例の記憶の現象についてまでは話してはいないが。
彼らには、俺が彼らと同じつまりは、彼らの言葉では屋上から落ちる……例のまぁアレだ。アレを俺が目で追っていたのを目撃されてしまい、君!見える人なの?見える人だよね!?と、何故か興奮されて、詰問されて、白状させられた。そういった意味でそういう話が出来る俺の数少ない友人だ。
俺は、こいつなんでこんなにいつも楽しそうなんだよと少しばかり殺意を覚えながら、軽くうなずくと、案の定、祐樹は目をキラキラさせだした。
彼は、いつものように記録ノートを取り出すと、熱心に俺の見たものを書き留め始める。




