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20.「消滅」
※ここから先は、青年視点の独白となります。
俺の言葉を耳にした彼女は、崩れるように足元から倒れこむと、足元から、薄青い粒状の光を放ちながら一瞬で消えてしまった。それはまるで、水が高熱の為に蒸発してしまうかのように。
先程まで表情が乏しいようで、実は感情豊かだった彼女の生気のある姿が一瞬で崩れ去り、消えてしまった時、俺は、目の前で見たものが信じられなかった。
慌てて地面に座り込み、彼女が今までいた位置を手のひらで探ってみるが、冷たい岩の感覚しかない。
水玉の子たちは、一斉に座り込み、皆、泣き出してしまっている。
……一体何が起きたのか
……彼女が消えた。
そう、消えたのだ。
顔をくしゃくしゃにして泣いている水玉の子たちは、口々に、こうつぶやいている。
(主さまが、しんじゃった)
(しんじゃったよぅ)
(かなしい)
(かなしい)
(主さま、しんじゃった)




