【主人公】
こいつの名前は【主人公】
文字通りこのマンガの主人公だ。え、じゃあ一人称で語っている私は誰かって?私は紙だ。ただの紙でしかない。だがこのストーリーの主人公ではある。ちなみにこの【主人公】という名前は読み手が感情移入しやすいようにという意図でつけられたわけではなくただ作者が適当なだけである。要はかわいい子が描ければ後はどうでもいいのであるアイツは!
それはさておき私は思ったこの2次元にハーレムを作るにはまずこの【主人公】をどうにかするべきだと。結局はどいつもこいつコイツに惚れる訳なのだから。
成績中の上、運動神経普通、顔の良し悪しなしザ・普通である。それでいて鈍感でお人好しどうやらあの一件以来シャロと私が付き合っていると勘違いしているらしい。それでいて何かと間違った空気の読み方をする。廻りから見たらシャロが【主人公】に恋心を抱いているのが丸わかりりなのにどうしてこうも分からないのか?シャロは常にやきもきしている。
そもそもこんなキャラがモテるのはおかしい!それなら私のキャラ羽黒とんぼのほうがスペック高いではないかなんと驚くなかれ羽黒とんぼは通信カラテ3段だ。その上服の上から女の子のスリーサイズを言い当てることが出来る。こんな個性的な男なのだ、何故奴よりもてない??
それより最近シャロの目線が痛い!何かあるたびにぶっ飛ばしに来て。私は吹っ飛ばされながらもシライキムヒフンを決め見事に受身をとる。そんな様子を見てあいつは
「ヒュー!仲良いね!やっぱケンカするほど仲がいいってか!」などと言う。正直やめて欲しいそのたびにシャロの怒りが倍増してどんどん制裁がひどくなって行くのだが、、、、。
「ねぇアンタ【主人公】の好きな人聞いて来てくれない?」
私が階段で掃除をしてるとシャロがホウキを突き付けいきなりど直球の質問をシャロがして来た。
「どゆこと?」
「アンタのせいでいらぬ誤解を受けてんだからね。アンタが【主人公】の好きな人と付き合うの!それで落ち込んでいる【主人公】を私が優しく慰めるの!そしたらさ!きっといい関係になれると思うんだよね〜。」
出たベタベタな恋愛同盟コレは最終的に同盟を組んだ相手と恋に落ちちゃうパターンですか?イヤな未来しか見えない。私は頭を抱えシャロに言った。
「なぁその好きな相手がシャロってことはない?最近あいつシャロの子供の頃の話よくするぞ!」
「え、ほんとぉお〜、照れるなぁ。(照)
でも違うでしょ!(キリッ)久しぶりの再会はいきなりぶっ飛ばしちゃうし最悪、前にも女子風呂覗き来たアンタと間違えて殴っちゃったしまだそこまで至らない。それに私が好きだったらきっと私の事諦めると思う!アンタと私が付き合ってるって勘違いしてるし【主人公】優しいからきっと、、、友達を優先すると思う。」
いつも強気なシャロにしては気弱だな、、。女の子ってやっぱ恋になると臆病になるのかそしてえらく冷静沈着で分析的だ。
「むかしむかしとてもえらい戦国武将は言いました。」
シャロは薄っすらと笑みを浮かべ語り出した。
「これはホウキだけど弓矢だと思って聞いてね。「一本だと細くて折れてしまう。でも3本合わされば折れない。お前達は三本の矢になるんだ。」このホウキだってそう3本合わさればフン!!、!!」
バキバキバキ!!
「言いたいことわかったかな♪私に協力してくれるよね♪」
「は、はい!!!!」
もはやただの脅しでしかない。どんな手を使ってでも叩き潰すというメッセージはしっかりと伝わった。こうして私はシャロに協力する事となった。