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私は紙だ。  作者: とっすぃ
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〜紙の中のウスバカゲロウより〜

私は紙である。いや、もとは普通の3次元の冴えない大学生ではあったが。


私は冴えない大学生、名前はもう無い。私などと言う一人称を使うが当然男である。冴えない私が大学生になった理由は「大学出た方が生涯年収上がるってよ!」と友がどっかの本に書いてあった内容を語っていたからである。私は親のすねをかじって大学卒業するだけで生涯年収が上がるならとなんの目標も持たず只々大学に進学した。趣味はアニメとマンガそれ以外はこれっきし、ただ平々凡々と芋虫のような生活を送っていた。



「ああ、2次元入りたい。」彼女もおらず目標もないかといって人脈も。聞いて驚け学内でのアダ名はウスバカゲロウだ。理由はもう忘れた。そんなもんだからラッキースケベとかこんなウスバカゲロウの前に空から女の子が降ってくる、そんな事が起こりうる2次元に憧れるのはさも当然の事である。


そんなウスバカゲロウことは私はなぜか2次元に入ってしまった。理由はもう忘れた。紙だぜ!脳みそもパルプで出来てやがる。理由なんて求めるな。

2次元の世界は憧れ通り空から女の子が降ってくる。ラッキースケベも思いのまま。というのも私というキャラクターがどうやらラブコメの主人公の親友でやたらと女の子に対しての情報通でスケベであるからだ。純粋無垢な少年マンガのような主人公を悪の道に誘い出しラッキースケベを引き起こすのがこの私の役目らしい。


私はこの紙の中自由に考えて自由に動き回れる事ができる。女の子のおっぱいだって揉み放題だ。しかし!心配なかれこれが書かれている雑誌はやや青年向きで多少のセクシー路線は大丈夫だそうだ。いや、心配はそこじゃないって!?大丈夫多少ビンタされてもバットで打たれ夜空に輝く星になっても何も問題はない。だってこれはラブコメだから主人公の親友は死んだので次回からは登場しませんなんてことはまずない。だか残念な事はある。おっぱいをどんだけもんでも感触がないのだ。おっぱいもお尻もパンツを被ってもまったく。どうやら2次元に入れたのは脳みそだけその他五感はほぼ無い。至極残念。今ほぼと言ったが感じ取れる事もある。それは早苗ちゃんの臭いだ。読者投稿人気ナンバーワンの早苗ちゃんの臭いいつもくんかくんかしてしまう。早苗ちゃんはサブキャラながらも純粋無垢なキャラのせいか人気が高い。(ちなみにメインヒロインはギャルっけが強いため今時なゆとりヤングには今ひとつらしい)


早苗ちゃんは中学の頃の初恋の女の子によく似ている。よく初恋の女の子の残り香を嗅いだものだ。早苗ちゃんはその初恋の女の子の臭いがする。どうやら五感に関しては共通感覚が発動するらしい。共通感覚とはアレだ!梅干しを考えると唾が溜まったり、冬場で半袖半ズボンの少年を見ると寒気がしたり、高いとこ映像を見るとちんポコがそわそわしたり、つまり実際体験していないのに脳みそが反応して作り出した感覚という奴だ。もちろんおっぱいの柔らかさを感じている奴もいる。イケメンのヤリチン野郎だ。

私はもちろんおっぱいを触った事がないからおっぱいに対する共通感覚はない。ああ殺したい。おっぱいを触ってから2次元に入ればよかった。もし3次元に戻ることが出来たらおっパブ行ってから2次元に出直そうと思う。



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