ゾンビ殺し
「やられないよ、お前には。まだ攻撃できてないかんな」
「あっそ、なら当てろよ(笑)」
「わあ、あの2人オモロ☆」
「面白いって言うか、魔王カナメのことなめてね?」
「あぁ、そこうっさい黙ってろ」
「怒られちゃったぁ、てきな」
「…それこないだ私言った…パクられた」
「おらおらどうした。カナメくん、弱いよ」
「うるせぇんだよ、オラァ」
俺は魔王の肩に一撃くらわしてやった。
「あ、痛い。まあ痛くないけど」
「「「はぁ? 痛くないのぉ」」」
「何! 何で痛くないんだよ! お前本当に効いてんのかよ!」
「いい感じになってきたね♬」
「魔王やっぱカナメのことなめてんわ」
「そうだね、てきな(笑)」
「俺の攻撃な」
「そうはさせねぇ…お前をぶっ殺す」
「あっそ、やればいいじゃん。んじゃ俺もやるか、手加減しねぇよ?」
「そっちの方が、宜しいっすね」
「じゃ遠慮なく行っきま~す。よーいしょっ」
「うっわー」
俺は血を吐いてしまった。俺としたことが…、魔王なんかにやられてしまった。
「あっ、弱ーい。魔王さん本気だしてないのにー、まったくまあ」
「ウザッ! 次こそ殺ってやる。オラァ」
「ワァオ、殺るって言う言葉使っちゃった。いやー、殺されちゃうよー。怖いなー」
「あっ、ほんとなめてるわ。カナメ、ウザくないのかな」
「…うるさいですね」
「うちの魔王ワァオとか言っちゃってるんだけど(笑)」
「これが最後の攻撃ね。よっこいしょ」
「は、早っ! 何このシュっての!?」
「あっカナメくん死んじゃったぁ。あっ、これガチめな話ね」
俺、死んじゃうのかな。やっぱ俺じゃ魔王には敵わねぇな。
「クッソ、俺、負けた。やっぱお前強いや」
「そりゃどうもー。だって、キミ弱いんだもん」
「ふざけないでよ! ウラァ!」
「おっと、キミまで来るんだ。やめた方がいいよ、キミも殺られちゃうから」
「カナメを殺すなんてっ!」
「…魔王さんが何かユリさんに言ってますね」
「だってカナメくん、クソ弱いしぃ。それに、本気出すとか言っといて本気出してないしぃ。それにぃ、キミまで殺られたらダメでしょ(笑)」
「…はぁ……ははぁ……はっ…カナメぇ、死ぬなぁ。生きろ。私達と先へ行くだろ。はっ」
「さよなら、カナメくん。じゃあ俺達も帰ろうか。な、鉄球野郎」
「鉄球野郎って酷いなぁ、もう。ぷんぷん」
「へいへい、まあいいから帰ろうぜ。じゃあな、また来るよ」
「カナメぇ、死ぬなよぉ」
「ユリ…、ゴメン俺死んじゃうな」
「……なぜカナメさんは、ゾンビと一緒の消え方をするのでしょう」
「えっ、どうしてゾンビと一緒の消え方するの? カナメ、返事してよ。ねえ」






