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ゾンビ殺し✟真夜中の学校  作者: 姫里雪菜
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ゾンビ殺し

 そしてユリはもう一匹のゾンビに気付かず、髪の毛を纏めて引っ張られていた。それを見て俺はバットを持ち、ゾンビを殴った。だけどそいつは、消滅しなかった。

 何!?消滅しない!?今までの奴と何か違うぞ。まあいいや、もう一回ぶっ飛ばせばいいだけだし。何だこいつ、ムカつくな。さっさとぶっ飛ばそ。

「おらぁ!!」

 俺はゾンビをもう一回殴った。それからユリは、ゾンビを何度も殴った。そのゾンビは消え消滅しなかった。

「何ですって!」

「…はあ…消えない…」

「何でこいつら消えないんだ」

 うぜぇ、うざってぇ。早く死ねよ、てかゾンビって元から死んでね?何言ってんだ俺。

     カタカタカタ

 ん?誰か来た、誰だ。

「きゃははは」

 笑ってる。姿を現したのは、鉄球を回しながら笑っている少女だった。

 顔は普通に女子高生的な感じで、可愛らしい顔をしているけど、鉄球回してるし怖そうだな。

「あれれ~、うちの魔王から言われたんだけどぉ、ここに東城カナメ君って人いないぃ?」

 俺?

「東城カナメは俺だけど、何か要?」

 てか魔王って誰だよ。

「うちの魔王が、東城カナメ君を暇だから連れて来いって言ってたからぁ、迎えに来ましたぁ。あははぁ、来てくれるのぉ?」

 何言ってんだこの子。

「初対面の人に言われてもねぇ、魔王って誰ですか?」

「ん?うちの魔王?結構怖くて、冷たい人」

 冷たい…。何か怖いな、寒気してきた。

「ああ、その二人も来て貰うよぉ。えっと名前何だっけ、忘れちった。えへへぇ」

「わ、私は、一城ユリよ」

「……私…名前分かんない…」

「はぁ?分かんないの?」

「この子は記憶無くしてるから」

「へぇ、そうなんだ。まあいいから来てよ、三人で来ればいい話じゃぁん。ね、そうでしょ。ねえ、そこのお姉さん二人ぃ」

「行けばいい話よね、良いわ行きましょう」

「………私…行きたく…ない…。…前にもそんなことが…あった……」

「別にいいじゃん、行っちゃえばいいじゃん。べつにうちの魔王様殺す訳じゃないしぃ、多分」

 益々怖い…。

「…分かりました……行きます…」

「じゃっ行こ行こぉ」

 図書室から俺達は出た。

「君達、もう攻撃しないでいいよ。これからうちの魔王のところに連れてくから」

「うおぉ」

 凄ぇ、ゾンビが返事した。てかこいつら返事するんだ。

「よ~し、偉い子だ」

 廊下を歩いて行く。向かった先は校長室だった。ん、何で校長室…。

「到着ぅ」

「てか何で、校長室なの?」

「だって魔王こん中にいるんだも~ん」

     ガラガラガラ

「失礼しま~す」

「てめぇ、おせぇじゃねぇか。危うく俺が行くところだったぜ」

「ごめんなさ~い、許して♡魔王」

「は?許す訳ねぇだろ、てめぇなんか」

「もう、酷いなぁ、魔王はぁ」

「ま、そんな話は置いといて、お前らが東城カナメ君達だな?」   

「は、はい」

「ふ~ん、思ったより弱そうだな」

「ど、どうも」

「…あなたが…魔王……ですね…?」

「あ?何かてめぇ、会ったことあるような顔してんな」

「……実は私も…会ったことある……ような顔をしている……魔王様だと思い…ました」

「最初はどこにいたの、君」

 あれ、今度は君になった。この魔王様、変わるな…。

「……私は…昇降口の目の前で……立っていました。……それより前の記憶は……残念ながら…覚えて…いません……」

「あっそ、覚えてないんだ。まあ、俺は覚えてるけどね」

「あれぇ、魔王また企んでんの?」

「別に企んでねぇし」

「うっそ、企んでるように見っえるけどぉ?うちの勘違い?」

「そうじゃね?大丈夫、企んでねぇよ」

 俺も企んでるように見えたんだけどな…。何かこの人見た目怖そうだし、喋っても怖いし…。

「…その話は置いときまして……………なぜ私達を…こんなところに…連れ込んだのですか…?」

「それはなぁ、決まってんじゃねぇかよ。お前らがターゲットなんだよ、簡単に言えば殺されるっての?」

「えっ?殺す…?」

「鉄球持ってる少女」

「ん?」

「殺さないって言ってなかったっけ」

「だ~か~ら~、うち言ったじゃん。多分って」

 そう言えば言ってたな。

「闘えばいいじゃん、闘えば」

「そうだよ、闘っちゃえば済む話じゃねぇか」

「分かりました、闘います」

「いい度胸だなぁ、気に入った」

 この人強そう。

「うちの魔王、強いよ。気を付けた方がいいよ。魔王、手加減してあげて」

「は?する訳ねぇじゃん」

「もう、手加減しない魔王だね~☆」

「うっせーよ、黙れ。てめぇも消してやろうか?」

「や~め~て~よ~♪」

「ちょっと移動すんぞ。俺の方に掴まれ、皆」

 凄ぇ、移動してる。瞬間移動だ。

「わぁお、いつもみたいに飛んでるぅ」

「だから黙れよ」

「いつもこうゆう風に、飛んでるんすか?」

「そうだが、何か?」

「いや、別に」

「あっそ、そろそろ着くぞ」

「わあ、やっと着いた。遠っ」

        

          魔王の屋敷

「ここは…?」

「ここは俺達の屋敷の、戦闘リングだ。ここで何千人もの、死者が出たんだ」

「そうだよ、死者いっぱい出たんだからぁ。魔王が悪魔みたいに、えぐく殺したんだ」

「さあ、始めよう」

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