ゾンビ殺し
俺はその少女が心配で、おんぶして保健室まで運ぼうとすると、少女が意識を取り戻した。
「大丈夫?キミ、喋れる?」
「……」
「キミ、名前は?」
「……名前…分か……ない…」
記憶喪失かな。まあとにかく、保健室まで行こう。
「ちょっと歩くけど、歩ける?」
少女は、”こくり”と頷いた。俺が振り向くと、その先には数えきれないほどのゾンビがいた。俺がゾンビを倒そうとした瞬間、少女が急に走り出した。
「ちょっ!?どこ行くの?」
俺は周りのゾンビを倒しながら、少女を追いかけた。少女が向かった先は、図書室だった。俺も図書室の中に入ったら、少女は座り込んで何かをしていた。何をしているんだ?俺は隠れて見ていた。
「……やっぱり…………ある……」
何か言ってる。その時、少女の周りから青いオーラが出ていた。何だあれ。少女は見ていた紙を、折りたたんでポケットの中にしまった。そして少女は、俺がいたことに気付いたのか振り向いた。結構戸惑っている感じの顔をしている。
「その紙何?」
俺がそう聞くと、少女はその質問に答えたくなさそうな顔をした。
「………………………………………………………………………………………………ただの……………………………紙です……………………」
ただの紙なわけないよな。絶対何かある。
「ホントにただの紙?」
「…ほ、……本当…です…」
俺達が話している間、ゾンビの声が聞こえてきたので、この話は置いといてゾンビを殺しに行くことにした。
「ちょっと待っててね」
少女はまた、”こくり”と頷いた。俺は走って、ゾンビのいる方向に向かった。