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転生勇者はサキュバスに強い  作者: どれいく
ギルガメッシュ王の依頼
16/24

長旅

目的地は一週間ほどで着くようだ。整備された道を通っていくとなると、多少回り道になるのでそのくらいかかるそうだ。

その間は交代で眠り、モンスターに不意打ちされないように警戒する。

そして、何かを見つけたらすぐに報告するように馬主に伝える。

長距離移動において、馬車に何かがあったら大変だ。

「エヴァ、食べ過ぎないでよ?必要な分しか食料持ってきてないんだから」

「そこまで馬鹿じゃないわ、でも少しぐらいはいいんじゃない?」

カイトはため息をつくとエヴァをたしなめるのをあきらめる。

「そういえばカイト君に聞きたいことがあるんだ」

チャモロさんは唐突に、

「君、異世界転生者かな?」

そう質問する。

カイトはびっくりして「はい」と答えた。

そんなことを聞かれたのは初めてだ。

「やっぱりか、変わったチートを持っているみたいだし。なによりチートを持っている事自体珍しいからね」

そんな会話をしていると、おどろいて馬主さんが話しかけてくる。

「それはすごいですね。転生するには神の加護が必要ですから」

「確か、俺で2人目の異世界転生者だと聞きました。確かに珍しいですね」

会話に花がさく、こういう長旅は初めてだったので楽しい。タレスの時とはまるで違った。

本当にチャモロさんはいい人だと思う。

・・・一応、エヴァも。







「一旦、この村で休憩しましょう」

馬主さんがそういってカイトとエヴァを起こす。

行路上にある村を中継地点にするようだ。

「うーん!」

カイトは疲れた足を伸ばし思い切り背伸びする。

チャモロさんは一足先に馬車を下りていたようだ。

この村に寄って行くのは休憩と食料の確保だ。

携帯食料は長期間保存はできるがさすがに1週間くらいで傷んでしまう。

だから金貨で食料を交換する必要があった。

こういう主要国から遠い場所にある村などは、金貨は貴重なので、ある程度の金貨があれば交換を断られることは少ない。

「カイト君、こっちは大丈夫そうだよ」

「色々とありがとう」

「いいんだよ。たまには先輩らしいこともしないとね」







「気持ちいい・・・」

丁度宿があったので部屋を借りることになった。

ベットで眠れるのは数日ぶりか、柔らかいベットに体を預ける。

休めるのは1日だけだ。なるべく体を休めないといけない、カイトはすぐに意識を手放した。

・・・が。

「いま、チャンスよね?チャモロの眼もないし」

気づいたらエヴァが目の前にいた。

「うわああああ!」

ドーン!と突き飛ばす。

「残念ね。まあ、」

「油断はしないことね」とエヴァは自室に帰っていく。

なんでこんなやつパーティに入れたんだろう、とちょっと後悔したのであった。



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