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追憶25

2階に関してはキッチンにするということ以外ほとんど決まっていないらしい。恭也さんは辺りを細かくチェックしながら小さなノートにメモを取っている。そして時々電気配線やキッチン取り付けについてタケルに相談した。私は専門的なことがわからず、車椅子を押したり頼まれた通りに物を動かしたりした。

ある程度打ち合わせが進んだところで私達は今後について話し合うことになった。

「元に戻ることについては時間が経てばそのうち叶うような気がする。以前入れ替わった時に何か特別なことをした覚えはある?」

恭也さんが尋ねるとタケルは私を見てから言った。

「最初は記憶を取り戻そうとしてあの神社の近くをよく歩き回っていたんだ。それから… 遥人君の店に君の妹が来て、住んでいた家がわかって、そこに住み始めてから恭也が現れるようになった。それがきっかけなのかは分からない」

「そうか。でも、それ以降は頻繁に入れ替わるようになった。君が俺にノートでコンタクトを取ってくれていたからかもしれない。こうして会ううちに元に戻る可能性は高い。加えて、俺達は入れ替わりを止める方法を考える必要がある」

「入れ替わりを止めるって言っても、何をもって止まったと判断できるのかわからないな」

「確かに、現実で例のないことだから答え合わせはできない」

莉奈ちゃんがさっき言っていたことが頭に浮かんだ。

「やっぱり神社が関係あったりするのかな。恭也さんもタケルも、あの神社に近づいてからこの事が始まったわけだし。恭也さんが住んでた家もそのすぐ近くにあったから。神社って霊的な何かがありそうだし、2人で参拝してみるのがいいのかも」

「退院したら行ってみよう。今の体力だと長い階段を登るのは少し厳しいけど、リハビリを続けてなんとか登れるようにする。それからここの改装についてだけど、できるだけ作業に入れるよう努力する。さっき打ち合わせしたことを帰ったらまとめるよ。座ってできる作業を考えておく。君の負担はまだ当分大きいけど、無理なときは止めてもらって構わないから」

「大丈夫、病気やケガがない限りやり遂げるつもりでいるから」

「ありがとう」

タケルは腕時計で時間を確認した。

「ちょっと外の様子見てくる。恭也はまだ2階にいる?」

「俺も下りようかな。外にある資材をチェックしておきたい」

「わかった」

私達は階段へ向かった。恭也さんは車椅子を階段前に止めてロックをかけた。手摺に捕まり立ち上がったところで介助しようと近づくとタケルが間に入った。

「下りは僕が手伝うよ。登りと違って危ないから」

「うん、ありがとう」





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