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追憶22

作業台だったテーブルの前に一斗缶を並べて食事をした。使い捨ての白い容器にいろんな種類の中華が入っている。オードブルを注文したかのようにテーブルの上は賑やかだ。

「タケルさん、うちの料理食べるの久しぶりっすよね」

「うん。やっぱり唐風軒のご飯は美味しいね」

「うわぁ、親父喜ぶっすよ~。タケルさんによろしく言ってくれって言ってたっす」

「覚えててくれたんだ?」

「あったりまえっすよ~。親父、店には来ないのかってちょっと惜しんでましたよ」

「ほんと?じゃあ今度顔出しに行こうかな」

「いやまじで来てください!夕夏さんも一緒に」

遥人君の意味ありげな視線を受けてまた耳が熱くなりだした。

「ははっ、そうだね… おじさん達ほんと優しいよね、こんなにたくさん作ってくれて」

「朝から張りきって作ってました。人に食べてもらうのが好きなんで全然気使わないでください!」

「ありがとう。そういえば恭也さんは初めて食べますよね?」

「うん、初めて食べた。美味しい」

その一言で遥人君の目は輝いた。

「ありがとうございます!恭也さんも今度うちの店に食べにきてください。熱々のやつ食べてほしいっす」

「うん、退院したら食べに行くよ」

「あ、もう退院できるんすか?」

「今のところ経過が良くて、早ければ来月には退院できそうなんだ」

「まじっすか!?」

「うん。車椅子なしで動けるようにリハビリも続けてる」

そう言って恭也さんはタケルの方をちらりと見た。タケルは何でもないような顔で話を聞いている。それもそうだ、タケルには蓮の時の記憶が一切ない。体が不自由だったことは勿論のこと、恭也さんがリハビリを頑張っている本当の理由は知らない。

「でもほんと恭也さんとタケルさんそっくりっすよね~、2人が同時に店に来たら親父もお袋もびっくりして腰やられますよ、なぁ莉奈?」

「絶対びっくりするよね。恭也さんに食べてもらいたいけど、今の体はタケルさんのだし、正しく言えば青谷 蓮?あ、でも食べれるんだからこのまま店に行ってもいいのか」

「混乱するよな~。それにしてもなんでこんなことになったのか謎っすよね」

遥人君に言われて莉奈ちゃんと電話で話したことを思い出した。

「そういえば莉奈ちゃん、元に戻る方法調べてるって言ってたよね?」

「はい!今日はそれを言おうと思って」

莉奈ちゃんは頬張った天津飯を慌てて飲み込むと履いているジーンズのポケットから携帯を取り出し画面を操作した。

「入れ替わった人同士が元に戻る方法、それは……」



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