5 初召喚
まだ、街には着きませんw
「と、とりあえず服着ようか」
服を着てないエレナにそう声を掛けたのだが……
「私、服なんてもってないよ?」
(今生まれたエレナが服をもってるわけないか、俺の時は着たまま生まれたのに)
俺は、アイテムボックスを開いて服がないかさがしてみるが、あるのはお金と魔石だけで服なんか入っていない。
「んー、どうするか、このままって訳にもいかないよな」
(全裸の少女をつれて街をあるく男か……完全にアウトだな)
俺は、ステータスを開いて使えそうなスキルをさがす。
「お、これなら!」
*********************
召喚術 Lv.1 (レア度6)
→魔石を消費し、あらゆるものを召喚する。
魔石のレア度が高いほど、召喚されるものの質はあがる。
*********************
(魔石は持ってるから多分いけるはず!一か八かだ、やってやる!)
「召喚!エレナの服1式!!」
*********************
エレナのワンピース(レア度10)
・物理攻撃無効
・魔法攻撃無効
エレナのショートパンツ(レア度8)
・温度調節
・自動超回復
*********************
「お、おう、なんかよく分からんけど服は召喚できたな!」
召喚されたもののグレードに戸惑いながら、召喚した服を持って木陰に隠れているエレナのところへ行く。
(流石に、全裸で道を歩くのは恥ずかしかったか……)
裸でいるのは、かなりキツイだろう、だがそれももう解決した。
「おーい、エレナこれ着ていいぞ」
エレナは渡した服を受け取ると、素早く着替えた。しかし、着替え終わっても下の方を押さえながらモジモジしている。
「どうした、エレナ?」
「……………つがない」
「ん?どうかしたのか?」
エレナは、モジモジしながら近くにくると俺の耳もとで、下着の類がないことを恥ずかしそうに訴えてきた。
「わ、わるい、すぐ召喚するから!」
謝りながら召喚し、エレナに渡す。すると、当たり前だが、エレナはさっさと着替えを終えてしまった。
決して残念ではない!モジモジするエレナが可愛かったから、もっと見ていたかったなんて一欠片も思ってなんかいない……
だが、また機会があるならば………
服を着て元気になったエレナを見て思う、
(最初は、裸だったからそれどころじゃなかったけど、こうして見るとエレナってめっちゃ可愛いな、)
エレナは、まだ美人とはいいがたいが、顔などはとても整っていて大人になって成長すれば、相当もてそうだ。
(だけど、魔石2つでこんなに召喚できるもんなんだな、そうだついでに俺の装備も召喚しちゃおう!)
魔石を1つ消費して、ローブ的なやつを想像しながら召喚する。
*********************
セルバのローブ(レア度11)
・物理攻撃無効
・魔法攻撃無効
・温度調節
セルバのネックレス(レア度6)
・鑑定遮断
*********************
(んー、まぁこんなもんか、レア度11だってふつーだったら国宝だもんな、)
そんな、国宝をぽんぽん出せてしまうスキルも気になるが、街についてからでいいだろうと、俺は判断し、再び街へと歩きはじめる
「おーい、エレナもういくぞー」
「わかったー、今行く!」
トコトコと、駆け追いかけてくるエレナを見ながら街へと、急ぐのだった。
妹っていいですよね〜