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同窓会には行ったら負け

作者: 山田相州

私は同窓会には行かないことにしました。その理由を以下に示します。


小学校時代の同窓会のお誘いが来ました。


無視していたのですが、実家まで電話がかかってきて、うるさいので、一回だけ行ってみることにしました。


30歳の時でした。


私は小学校のときは勉強も運動も得意で、生徒会の副会長もしていました。小学校のとき、仲が良かった友人、角谷は私と同じくらい勉強も運動もできる人で、生徒会の会長もしており、二人で切磋琢磨していたのを思い出します。


角谷は明るく、クラスのリーダーのような感じ。私はどちらかというと、おとなしい感じでした。


おとなしくとも、いろいろできるので、自己肯定感はちゃんともっていました。ただ、はしゃいだりしなかっただけです。(小学生ですので、たまに角谷といっしょにいたずらしたりしてはいましたが。)


私と角谷はおなじ学区の進学校にすすみ、私はバドミントン、角谷は水泳でそれぞれ活躍し、私は隣県の公立大学工学部、角谷は早慶上理大学経済学部にすすみました。大学でも、私も角谷もバドミントンや水泳で賞を取ったりしました。


私は大学卒業後、メーカーの研究所で半導体の研究開発に取り組みました。

角谷は都市銀行で融資の仕事などをしていたそうです。


20歳になったとき、私は、同窓会で角谷に会えると思って、電話で幹事に聞いたら、角谷は来ないとのことだったので、私も行くのをやめました。わたしは、角谷からハイレベルな話を聞いて、刺激を受けたいと思っていました。


それから10回目くらいのお誘いのとき、角谷は来ないのがわかっていましたが、同窓会に行ってみることにしました。


同窓会では、小学校時代、(え、誰?)、と、言うくらい、地味だったのか、私の記憶になく、今も、地元に残っている人々が調子に乗って騒いでいました。


よっぱらって絡んでくるのでうざかったです。


角谷のことを話で振ると、「ああいう、優等生は嫌いだった、と、言っていました。」


尊敬し、ライバルに思っていた友人をけなされて腹が立ちましたが、まぁ、幼稚な人はどこにもいるよね、とおもい、流していると、今度は私に、地元を捨ててまで、何の仕事をしているのか?とうるさいので、


「半導体関係の仕事」


と、回答すると、


「はんどうたい?なにそれ、そんな仕事面白いの?」


っと、とりあえず、お堅い仕事は面白くないと、まくしたててきました。


そんなことより、A君は、地元のアイドルのマネージャーをしているんだ、すごいだろう、おまえよりずっとすごい、とまくし立てます。


仕事に貴賤はないとは思いますが、無理やり呼び出しておいて、人の仕事をつまらない、地味だと、けなすのに腹が立ちました。(自分でも地味な仕事だとは思っていますが、楽しみようによってはいくらでも楽しめます。)


私も角谷も25歳くらいで結婚して、子供が二人いましたが、ほかの人は、中学で出産して、子供が6人いるなど、とりあえず、何かにつけて、比べて、つっかかってきます。


地元で騒いでいる同級生は、車、パチンコ、テレビなどの同じ話で永遠ループしており、昔の思い出話や未来に向けての建設的な話は一切出ませんでした。


私は、時間の無駄と判断し、お金を払って、さっさと帰りました。


それから、地元に帰ることもなくなり、実家も他県にひっこし、永遠に関係がなくなりました。


私も、中高大のバドミントン部のチームメートとは時間を取ってでも、会う機会を作ります。


それは、単純に会って楽しいからです。


地元の同窓会がこんなにひどいとは思いませんでした。


もう、二度と行かないので、わざわざ呼び出さないでください。

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