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第5話ー物事の解決には魔法が欠かせません

どうやらガジュマル村の住人は例外なく優秀なようです。

主人公の前世知識はきっと活かされた…という事でw

次にギルド派遣職員が村に来るまでには2週間ほどの猶予が予想された。ガジュマル村の存在はウチナーに広くは知られていない。防波堤扱いを受けて、後ろ盾の大人、親も居ない子供達が村ごと壊滅した事が明るみに出ると、きっとシュリのお偉いさん達にとって不都合な事になるからなのであろう。


ヨーテモは転生を果たした直後から異能を使いこなしていた訳ではない。ただ前世知識を頼りに、ステータスと唱えると目前に浮かぶ半透明なプレートにあったチート能力を瞬時に理解し、鍛錬に明け暮れたのだ。幼いうちに魔力の上限値を引き上げる為に、魔力の枯渇、いわゆるガス欠と、睡眠を繰り返し、魔法の効かない敵との遭遇も見越して、自らの心身をもいじめ抜いた。そう、努力したのである。


遡ること5年前に「ワコク」の地にヨーテモが転生した当初は、ウチナー最北端に人里などはなかった。豊かに茂るガジュマルの森には、ゴブリンもオークも、オーガやコボルト、ワイルドボアやサンドウルフなど、数多の魔獣が生息していた。

前世にて憧れていた異世界への転生であった。スライムやホーンラビットから手始めに、早々にステータス上のパラメータを向上させたヨーテモは、程なくして群生林のほうぼうで親を魔獣に討たれて孤児になった子供たちの多くが口減らしに放置されている世界観を学ぶ。そんな中、自身に懐いたセチャーンを手始めに鍛えて森を切り拓いたのが、ガジュマル村なのだ。今や村からギルド登録した子供はヨーテモを含めて12名ほどになった。皆が等しく信じてくれる。共に在れば食うに困らず、自身は強くなれた。


「次回のギルド派遣職員の来村迄は、農業、林業、漁業の仕事は免除する!今まで蓄えた食料だけで1ヶ月は保つはずだ。その代わりに朝と夕方の訓練を倍にする。みんな、第1適性と第2適性、パラメータなんかはステータス確認するように!全員がBランク相当まで底上げする……期待している!刻は来た!!」普段の優しいヨーテモの顔のそれとは違い、決意に満ちて厳しい面持ちが見て取れた。


「ヨーさん、森の主とやるんだね?」クロラはわかった風に聞く。

「ヨー兄、ランクの飛び級と主退治を終えたらどうするの?」リョージは不安そうだ。


「ギルド派遣職員のお姉さん達にも見せてない、あの子達も連れて行く。ギルド登録がまだの子供も全てだ!海を渡って南地へ、カゴーマの港に向かう。」ヨーテモは続ける

「今ワコクの世界は緊張感で張り裂ける一歩手前なんだ。中地を統べる魔族は、東地の精霊族と、南地の獣人族へと侵攻を始める…。これは世界の危機でもあり、かつての人族の汚名を拭うチャンスでもあるんだ。」


みんな口開けてポカーンである。それはそのはず、他大陸の時勢を知る術はウチナーの人族にはないのだから。これまでは…そのはずだった。

ヨーテモは古代魔法と言われる無属性を駆使し、フライで海を渡り、北地、中地、東地、南地、そのどこにも転移魔法ゲートを開く事を内緒にしてきた。生半可な強さで渡っては、これまでの労苦が水の泡になりかねないからであった。


「良いかい、森の主は俺なら単独でも倒せる、でもそれじゃ駄目だ。俺以外の全員で倒すんだ。1週間後にナーハの森の主を倒す。ギルド派遣職員のお姉さんから飛び級クエストを言い渡される、絶対本部マスターは許可するはずだ(万全の防波堤が成長した暁には存在を明かして自らの手柄にするんだろう…大人ってのはそんなもんだ)。飛び級クエストは3日で全員のローテを終わらそう。とにかくこれは最短で事を運ぶ。」ツラツラと1人理解しているヨーテモと、他の子供達との間には温度差があって然るべきである、が、村で共に過ごし、文字を、魔法を、武技を教えてくれた最年長のヨーテモに対する信頼は絶対であった。


「あの子達ってもちろん僕がテイムしたコボルト達も良いでありんすね?」アリの顔は半べそだ。

「私もスライム達は置いて行けないわ!」セチャーンもつられて必死の形相。

「サンドウルフは良い仕事するさぁー!」リョージは得意気に胸を叩く。


「もちろんだ、最初のあの子達ってのはテイムした従魔の事だ、安心しろw」いつもの優しい顔でヨーテモは穏やかに皆の頭を撫でて回った。重大発表のあった村の夜は、皆中々に寝付けなかっただろう。

森の主…強そうです!臨場感なんかどうやって伝え…

11人のギルド登録済な仲間達、それぞれへの個性、スキル…

拾って行かないとです


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