第41話ー東地の昼夜
GW終わったうぇーい…
連休とか無かったけどね?w
ヨーテモは高位竜種の変異個体であるミコトと高位聖職者従魔使いセチャーンの正妃、側室の両名、死霊使い隊のヤマト、シュンの4人にその使役する死霊軍を伴わせて東地の南東部クシマートの平定を頼んだ。
そして自らは四天王ランプが鎮座するガカーの森へと単身乗り込んだのであった。
指揮に吸血鬼といった類が多く含まれる為に、夜間の戦闘は避けるよう言い含まれていたので早い時間帯に仕掛けた4人だった。
「南地での戦いで人族や獣人族、魔族といった人型の死霊も少しばかり手には入ったけど…。自身の格が上がらないと知性を伴う強い指揮能力を持つ配下が増やせない…。」
シュンは表立って人族の戦力として活動が許されていない自分たちの不遇に少しのやっかみがあった。
「せやけど東地で美男美女のエルフ族も少しずつ集まって来てるやん!…まぁ生前の美しさとは程遠いんやろーけどな…。」
(ヤマト…雌型だけで構成するなよ?)
低位のリッチ等くらいは既に使役してはいたが、2人が率いる死霊軍の大半の強度は低く、ランプ軍のような細かな指揮や練度には遠く及ばなかったのだ。
「あんた達のもエロ男爵ランプ…いえ、もう言ってしまえばエロンプ軍も!私の光属性高位範囲魔法で殲滅してあげたいワ!」
セチャーンは死霊が苦手だった。
「我が主ヨーテモの元を離れたのは久方ぶりなのである。強き者同士での戦いに何の躊躇も要らずに打ち込める事が必要だとか、ヤマトとシュンの護衛を兼ねるとかって言われなければ…。」
ミコトは寂しそうで悔しがっていた。
4人は言いつけをしっかり守ってクシマートに巣食う闇の軍勢を薙ぎ倒していく。
「天界聖光‼︎」
セチャーンは光属性の上位範囲魔法で対峙した死霊軍を殲滅し、周囲を浄化していく。
「竜化するまでも…なかろう。」
ミコトはブレスを吐かずとも圧倒的な魔力を纏い、気配を解放して重圧を浴びせると四大属性の魔弾を散発していく。
「上位範囲常闇はこいつらには効き目が無さそうだ。」
ヤマトとシュンはランプ軍に数で劣る手勢を率いて武技での活躍を見せた。
朝から昼にかけて4人が活躍した一方で、敢えてランプ軍が最も得意とする夜の帳に蠢くガカーの森へ1人の人影が宙を舞う。
ヨーテモは高位身体強化を纏い飛翔魔法にて、立ち枯れが多く目立ち汚染され、変わり果てたガカーの森上空へと飛来する。
暗夜目線を使えば夜目が効く。
魔力索敵にて幾重にも展開されたランプ軍の死霊軍の中心に、一際高い魔力を纏う本人が居る事を確認すると、上空から四天王ランプの周囲以外の掃討を開始したのだった。
「獄炎…天界水流…嵐刃竜巻…大地崩壊…万雷…絶対零度…極重力魔法…魂喰…。」
8属性全ての最上級範囲魔法を同時に展開させ、ランプの僅かな周囲を除く八方に展開された、万を超えた闇の軍勢は、5分とかけずに殲滅されたのだ。
爆炎は塵も残さずに焼き尽くし、絶対的な水量は重さを伴い押し流し、高速の竜巻が刃を纏って数多を舞い上げ、割れた大地が飲み込み、無数の雷が貫く対象を蒸発させ、全てを凍て尽かせ、重力磁場が身動きを奪うに足らず身体を押し潰し、現生に生者、亡者として動くモノの魂魄を喰らい奪った。
ナギが誇る森羅万象が火水風土の主要4属性なのに対し、雷氷、無属性に闇属性が追加されて展開した。
勿論光属性が使える事など、火を見るよりも明らかだとランプへのメッセージ性が込められた。
ヨーテモは目視転移にて上空からランプの眼前に現れた。
僅かに生かされた周囲の配下もランプにも、ものの数分で眼前に起こった事象が何なのかは把握出来る訳がなかった。
「さて…貴公が悠久の時を生き渡りし不滅の王、魔王リオよりも強いって噂のランプ…だな?」
超絶魔法を多数使用したにも関わらず、圧倒的な魔力を溢れ返らせて重圧を全開にするヨーテモが尋ねる。
「………そ…そうだ。」
上手く言葉が頭をよぎらないランプ
「魔族に獣人族、精霊に妖精、エルフ…多分長く生きてるから人族も眷属として多数抱えていると思って良いのか?」
続けてヨーテモが問う。
「たった今…再生すら叶わずに我が眷属も配下も大半失ったが為に…我のコレクションは最早。」
ランプは目の前のヨーテモに嘘が通じない事を悟って素直に答えていく。
(なんだって我等が最も力を発揮出来る漆黒の闇夜の時間に…敢えて……なのだな…。)
「クシマートの方には我が愛妻2人と共に僅かな手勢を向かわせてある。昼に貴公の南部展開した死霊軍が壊滅的な被害を受けた報告は聞いているな?」
「あぁ…だが我等が軍は世界に争いがあろうと無かろうと、永続的に僕の補充が効く…。力ある者を配下に育てるは時間を要するが…我に時の概念は既に無い。いや、其方には全て分かっておるのであろう…。無論光属性も使え、我の殲滅すら容易いからこそこうして目の前に立っているのであろう?」
ランプは初めて自身を遥かに凌駕する者を感じ、永き時が終える事を悟ったのだがそれが成されていない理由が知りたかった。
「貴公は魔王に忠誠を誓う他の魔族とは違う。ただひたすらに雌型の生者を好む、それだけだな?」
ヨーテモは続けて聞く。
「単刀直入に言う。我に仕えて忠誠を誓えばこの先の「ワコク」世界の成り行きも立ち会えるぞ。」
「……其方には我の力なぞ不要に思えるが…何か及びもつかぬ考えがあるのだろう…。魔獣でない我を眷属として従属させるのも、其方には容易いとみえる…。最早我の生き死には自身で決められるモノに非ず。」
「これまで程の自由な隷属創生は限定はされるが、僅かな条件以外は課さない。溢れる色欲に少しの自重を伴って我に仕えよ。」
ヨーテモがランプにそう言い放つ。
ハト銘の短剣にて利き手右人差し指の先端を少し切ると、絶対的魔力の流れるヨーテモの血が溢れる。
「処女の血でもない、飲めとは言わんよw」
ランプが膝をつき頭を垂れると、その額に呪いにも似た契約の魔法陣を描き、自身の額にも相対するモノを施した。
「付いて来い。」
そう言ってヨーテモはランプを連れて闇夜の上空を再び飛んでクシマートの森で待つ4人の元へ向かった。
それからの展開は早かった。セチャーン、ミコトにランプ、ヤマトとシュンを伴って転移魔法により精霊王ミチョークの待つエメーヒへ。
事前に呼び寄せたヤンシとエルフ王ギネマークもそこに揃って居た。
東地の半分を蹂躙して瘴気を撒き散らしたランプ軍は四天王随一の数を誇ったが、初めから居なかったかのように姿を消されて平定された。
「さあ、汚染された森の再生も、失われた精霊や妖精、エルフたちの為にも!南地、最南地とこの東地を加えた三族間の未来について話し合おうか!」
精霊王ミチョーク、エルフ王ギネマークに人族の王、四葉王国の国王ヨーテモ、国王直下から東地担当に召集したヤンシ、攻め入った張本人ランプを交えて話し合いの場を設けた。
セチャーンやミコト、ヤマトにシュンの4人は見慣れぬ妖精や精霊に案内を受けてエメーヒの豊かな森で静養させてもらっていたのだ。
これにて一旦それぞれの統べる種族領域が元の形を取り戻した格好ですね!
中地の魔族領土へ侵攻するのか…北地竜族との戦いはあるのか!
ゆっくりと書いてい…きまw




