第29話ー因果の雪解け
あ、どぅーもー!僕ですw
いつも深夜早朝の投稿です…
2年の歳月は30万人にも膨れ上がった全人族がヨーテモ王を信奉するに足る時間を与えた。
「引率者」スキルはスキル保持者を信奉する、慕って信頼してくれる者の数が増える毎にステータスへと加算される。
そのチート能力は日を追うごとにヨーテモの能力一覧上の数値表記を爆伸させた。
また「引率者」の裏特典による信奉者である人族は、信奉対象者ヨーテモの加護という恩恵を受け、軒並み生力の底上げが成された。
更には国王直下を中心とする人族の精鋭による鍛錬は、四葉王国軍を精強な域へと押し上げた事は言うまでもない。
(付き合いの長さや相互の関係性、絶大なる忠誠や信頼の度合いは信奉対象者からの加護をより色濃く反映する)
魔王軍の四天王が一角シビが新獣王の王妹アーオを滅すべく展開した遊撃隊は、目的地カゴーマよりもかなり手前にて見慣れぬ人族の軍勢と対峙した。
「剣鬼コア…推して参る‼︎」
自身に高位身体強化を纏ったコアは、淫夢であるシビに魅了されて使役された、行軍速度重視の魔獣を中心とした遊撃隊に向け超速で斬り込んで行く。
突如として砂塵を伴い飛来した旋風は、シビが誇る軍勢をホウキで掃き出される小石かの如くに弾き飛ばして宙に撒き上げたのだが、それこそ縦横無尽に剣舞する人族のコアが起こした事象なのであった。
コアを討つべく斬りかかろうとも、超速の剣舞は既に眼前に無く、悪戯に同士討ちが繰り返されるその様は、まさに地獄絵図である。
唯の1人の矮小な人族に翻弄される魔族軍は、躍起になってその姿を追い、切り崩されてはまた包囲した。
「そこな人族を取り逃がすことまかりならん‼︎」
シビもまた頭に血をのぼらせて人族の1人を追わせた。
(フル・チョー、今だ‼︎)
コアは念話を送り、自身の小隊と弓隊にも命令を飛ばす。
「側面より連弩隊、斉射!正面より大弓隊乱射‼︎両隊の斉射直後に我が小隊は突撃せよ‼︎」
コアは飛翔魔法にて即座にシビ軍から離脱する。
シビ軍はコアを追って半数しか居ない人族が待ち構える包囲網に誘導されていたのである。
約5000近かったシビ遊撃隊は剣鬼コアに出鼻を挫かれ、両横からは連弩隊に、正面からは大弓隊に、背後からは不意に現れし騎兵隊に包囲され、混乱の最中にコア率いる精鋭小隊の突撃を受け、目立った反撃の糸口すら見出せぬ間に壊滅させられた。
「…ぐぅぅぬぅぅぅ…覚えておけ!人族の戦士コアと名乗りし者よ!この借りは必ず返すぞ‼︎」
シビは自身に刃の届くよりも早く状況を理解して、黒き翼にて上空へと離脱して逃げようと試みる。
「滅魔弓技奥義‼︎」
四天王であるシビの飛翔速度はかなりのもので、両軍入り乱れた空域から既に離れつつあるソレは、尋常ではない悲鳴と共に墜とされた。
聖職者適性を兼ね備えたルカは弓技を極めつつあり、対闇属性に絶大な効果を発揮する光属性を付与した矢弾は、シビの心の臓を的確に捉えて射抜いたのだ。
人族側の被害は軽微な程度に収まり、完全勝利を挙げたとの一報は直ちに四葉王国軍と獣人勢力へと報じられた。
第2陣を率いるヨーテモはカゴーマに到着する。
散解して方々に落ち延びた獣人族の軍勢も少しずつカゴーマへと集まり、手厚い治療を受ける中で好転した情勢を知る事となる。
「お初にお目にかかる、我が名はヨーテモ。勇者にて人族の王。高名なるエンピ・アーカ前王の後を託されし新獣王エンピ・イーロ殿、で、あるか。」
「…左様、我が獣王だ。種族を代表して礼を言う‼︎屈強なる人族を率いし人の王よ、我等が窮地を救いし此度の機会、全獣人族は未来永劫忘れる事がないと誓う‼︎」
2人は歩み寄ると両手にて固い握手を交わした。
ここに人族と獣人族の永き古い悪縁は解消され、両国は対等の立場で同盟が締結されたのだ。
(獣王イーロは対等でない条件を覚悟はしたし提案すらしたが、ヨーテモは固辞して認めなかった。数も力も優劣を決する事由に当たらず、良き隣人良き友を助けるは必然であると説いた。)
その一報は同じく苦境に陥っていた精霊族の重い腰を動かす事に時間を要さず、三者間の国家、種族は対等の条件である同盟へと繋がった。
(こういった交渉の多くはヤンシやジカコが主に担当した。)
三族同盟が締結されるまでの短い期間に、国王直下が率いる四葉王国軍を求心力として、ミヤザ砦は直ちに奪還に成功し、東地へと通ずる南地北東の地方都市ヴェップ奪取までの進撃は早かった。
なんだか呆気なく四天王倒しちゃってますw
このままじゃストーリー直ぐ終わるぅww




