第17話ーシュリ来訪の真意
自分、お酒弱いっすぅー!
いや、呑むのは楽しいし好きだけどw
ヨーテモ、ミコトとコアもまた、互いの思惑やこれまでの経緯、今後の展望を受け答えしてからは、湯船に浸かり、それぞれの部屋にて深い眠りについたのであった。
(といってもミコトはただ主の側仕えとして寄り添っていたに過ぎないが…)
ヨーテモが言っていた3つの目的を要約すると。
1つ、最南地全土における今後の活動を円滑にさせる為には、村の仲間の子供達にBランク以上の冒険者資格を取得させておく必要があるだろうという事。
またその為の時間は急を要し、村で待つよりもシュリに直接出向いたという事。
Bランクにもなると、個人での商取引や街の書庫閲覧、各地のダンジョン潜入含め、権限として幅広く許されるのである。
(子供達に村以外を見せたくもあったし、他者と接する事や、共存する事は各自の未来の為に必要でもあった。)
2つ、ヨーテモを筆頭とした、ガジュマル村の精鋭戦士達の存在を明るみに出す狙いがあった事。
隣接する獣人族との境に育ち、人族社会の今後の新しい局面が目前に迫っている事と、それに対応するだけの力を有した勢力の証明である。
(2年前にヨーテモの右肩に顕現した刺青にも似たそれは、時を経る毎に大きくなり、いつのまにか右肩から左肩にまで及び、背中に至っては大きな御印として存在していた。
たまに必要な買い足しと、子供達のギルド登録などでシュリに寄っていたヨーテモは、シュリの古い書物によってそれが何なのかを把握していた。)
3つ、衰退しきった人族社会における魔法知識の再度の発展を狙った教育と、仮初めの安寧に慢心しきった人族勢力の統制が狙いである。
魔法文明が衰退してはいないであろう、魔族に竜族、精霊族、ややもすれば獣人族でさえ、転移魔法であったり飛翔魔法で押し寄せる可能性。
水棲魔獣への対策が叶った場合、大型帆船での大軍での侵攻だって、そう難しくは思えないのであったからだ。
コアが最南地の人族社会における、影響力を過大に保持する人物であると見越したヨーテモは、その全てを打ち明け賛同を促し、また自分と仲間の力量がどの水準にまで至っているのかまで、詳細に説明する事に尽力したのであった。
話し合いは夜も白み、朝陽が昇る少し前まで続けられたのであった。コアの前には空の酒瓶が3つも無造作に並んでいた。
(呑み過ぎやで!記憶飛ばしとったら許しまへんw)
朝早くからギルド本部に訪れるつもりであったヨーテモが起きたのは、仲間の子供達が二度目の(朝飯の次である)食事をとる直前だった。
「ヨーさんおっせーし!!w」
「ヨー兄おはよー!」
「ヨーテモ遅刻なのヨ!」
それぞれが思い思いに声を掛けてくれた。
なるほどそういう理由が…
背中の紋様、見たいみたい!




