第12話ー旅は道連れ世は情け
討伐数はー!!?
誰が何をどれほどー!
どんだけー!!
朝早くから村の子供達が模擬戦に励んでいる。遠征翌日だというのに、休む事なく鍛錬に打ち込む。環境こそが良い育成に繋がる。良き師を持ち、切磋琢磨する仲間を持つ。遠き目標と、身近な目標、好敵手の有無。
今では間違いなく、人族領域である最南地で、最強の精鋭を擁する集団と化していた。次のギルド派遣職員の巡回までは、まだ日があるかもしれない。
Bランク飛び級クエストを言い渡されるまで、手をこまねいてばかりはいられない。ヨーテモは自らウチナー最大の街、シュリにある、冒険者ギルド本部へと赴く事を決意した。
(とうにBランクの力量を超えている。大丈夫だ。)
ガジュマル村全体に、幾つもの魔法陣を描き、強くもない魔獣であれば侵入出来ないよう結界を張り、結界を仮に破れる様な、まだヨーテモの魔力索敵にかかった事もない魔獣が侵入した場合、右手人差し指の魔道具が、警報を鳴らしてわかるようにした。
「これはガジュマル村のみんなに1つずつだ。」そう言ってヨーテモは、飛翔魔法の腕輪を全員に配る。
「今日までみんなが魔力操作の訓練を、欠かさずやってきたからには、すぐに飛べる様になるはずだ。腕輪に頼らずとも、何人かは多分、そのうちコツも掴めるはずだよ!」続けて言う。
魔道具をもって半ば強制的に、誰でもがすぐ飛べる訳ではない。各々の保有する魔力量や、魔力操作の技量が一定以上なければ、補助に過ぎない魔道具だけでは飛ぶ事は叶わない。
神官や、魔法使いだけが魔力を保持している訳ではなく、単に適性が他に秀でていたからこそ、ヨーテモの推奨で、他適職を伸ばしたに過ぎない。
村の子供達は幼き頃より、全員が魔力操作の訓練を受け、武技を磨いた。
「さ、習うより慣れろだ!腕輪を付けた者から順に、村の周囲を越さないよう、飛んでみてくれ。」ヨーテモは全員に等しく腕輪を配った。その時4人にだけ、遠隔念話の魔道具も忍ばせた。身振り手振りで、こっそり装着させる。
(ハト、チョス、ナギ、リュー、聞こえるか?聞こえても声に出して反応するなよ?これは念話というものだ。頭に思いえがいて発信のするしないは、次第に使い分けられるようになる。魔道具に必要な素材が不足している分、全員には行き渡らないんだ…。代表って訳でもないが、まずはお前たちに渡しておく。)表立ってのヨーテモは、何の不自然もなく、淡々と武技の相手をつとめている。
(了解!)(りょw)(わかりました!)(オォォーww)
一様に驚き、そしてまた嬉しげな反応だった。
「よし!全員に行き渡ったはずだな、昼までには漏れなく飛べるよう頼むぞw飛べない子はシュリ行きは無し!ガジュマル村でお留守番だ!」これまでヨーテモ以外がシュリへ行った事がない。
「しょんなー!!で、ありんす!」アリ
「マージかww」ツキジ
「横暴だワ!!」セチャーン
「いや、飛べるっしょ!」チョス
「わたす絶対シュリさいぐしっ!」メイリン
「憧れさぁー!」リョージ
「「飛べぬ者が居れば我が連れて行こう。」」ミコト
「いや、転移魔法もあるが、これもまた訓練の一環なんだ。避けては通れない。ありがとうミコト!」ヨーテモに言われると、恥じらうミコトの姿を見て、セチャーンが口を尖らせる。
各々の思いは交錯し、悲鳴やため息も聴こえてくる。
出ました、猫型ロボット的なアレコレ
いやー、チートってなんでもアリでありんす




