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異世界生物
地球上には私の見たことない生物がいくらでもある。そんな事は奏はよく理解していた。しかしながらまさか犬に羽が生えたような生物がいるとは夢にも思わなかった。
「え、何この生き物。」
「ん、ビシュトだけど。奏お姉ちゃんもしかして見た事ないの?」
アリーはさも当たり前の様に言う。
「飼ってるの?」
「うん、私の大親友なんだ。」
自分が普段見る生き物と犬と同じ感覚なんだろうか。なんか人懐っこそうな感じだし、羽が生えてる以外は犬そっくりだった。
しかしながら、羽があるという事実がそれを受け入れられないのだ。
人間は自分の常識で考えられないものを見ると思想が停止するという。今、奏はまさにその状態だった。