勉強しましょう! 2
飛び込んできたアメリーさんを見てヴィルディは溜め息をついている。
アメリーさんは若干鼻息荒く話始めた。
「あたくしがローゼン様に頼まれて歳月をかけて依り所の元を創ったのよ!そんな最弱にするわけないじゃない!」
あ、あたし最弱なんだ。
ヴィルディの反応を見てそんな気もしましたけどね?
「現実をきちんと見つめなさい。」
「お姉様はあたくしが失敗したと馬鹿にするのですか?」
たしなめる様にヴィルディが言うとアメリーさんは少し泣きそうな感じなっている。
どうやら、あたしの依り所の元が完成するまでに色々とあったみたい。
ヴィルディは小さく息をついて少し呆れた雰囲気を醸し出す。
「アメリー。サクラは幼少期、まだまだ成長しますわ。それなのに決めつけたりするのは愚かではなくって?」
「はい…。」
「それに私は馬鹿にしませんわ。アメリーがローゼンからの依頼で一生懸命だったのを見てたのですから。」
アメリーさんの回りに幻覚のお花が咲き誇れんばかりに輝いた笑顔を見せている。
凄く晴れやかな笑顔だ。
「お姉様~!」
アメリーさんがヴィルディに抱きつく。
あまり表情も変えずにヴィルディはアメリーさんを受け止めている。
受け止めてるの?
それともまたスルースキル発動してるの?
その後の授業はヴィルディにべったりしながらヴィルディの素晴らしさを延々と話すアメリーさんのせいで全く進まなかった。
次回は僅かな力で出来る事を伸ばしていく方針が決まった。




